小学校に入学し、少し経つと勉強の中で、子どもの得意なことと苦手なことがはっきりしてきませんか?
得意なことは、黙っていても自分から進んでやることはありますが、苦手なことに関しては、放っておくと益々わからなくなって後でもっと大変になってきます。
うちの子も、苦手なものがあります。漢字です。
苦手な科目をどう取り組むのか?
苦手なことには、何らかの理由があるんですよね。
頭ごなしに学校などで言われたやり方を強要するのではなくて、まずはどんなことでつまずいているのかを子どもから聞いてみて、観察してみて見極めましょう。
一度に漢字をたくさん書くことが苦手な子
子どもが小学生の4年生のときに、それまではとくに嫌がらずにできていた宿題が、いつまでもだらだらとやりたがらないことがありました。
そのときは、習った漢字15文字を1行ずつ書く宿題が毎日、出されていました。
たしかに、漢字があまり好きではない子にとっては学校から帰宅後に、その量を毎日、書かなければならないのは難しかったようです。
仕方なく、休みやすみ休憩を挟ませながらやらせることにしたのですが、また次の日も休憩を挟んでもだらだらとしてしまっていました。
その子にあった高さのハードルを用意してあげよう
私は考え方を変えることにしました。
②同時に苦手なもの(漢字)を少しでも興味を持てるように家で工夫する
この2つのやり方を同時に進めていくことに。
できない、わからない→興味が湧かない、やりたくない
このような状態だと思ったからです。
私も、同じようなことがあるのでよくわかります。できないことは楽しくないですものね。そのことがわかっていれば、今は、騙しだまし継続してやっていくことでできるようにもなる。そうやって、自分もやってきました。
その進み方は、決して高いハードルではなく、簡単に乗り越えられる程度のものでなければ、前進しようとは思えないんですよね。少しできるようになれば、勢いがついてくるので、ハードル上げる感覚を速めてもよいと思います。
小学生のうちは、自分でハードルを調節することは難しいので、親がその子の状態を常に見ていてあげた上で、その子が「わかる」「楽しい」いう気持ちをいつでも持てるように調整して課題を出してあげるとよいでしょう。
学校の宿題は、先生によって出し方や、やり方が全く違うんですよね。
この漢字の練習の仕方は、うちの子には合わないのかもしれないと感じました。しかし、学校の宿題や課題をこなして提出することは、別の話になります。
ひとまず、先生によって課題が違うことも仕方がないことと「宿題は完璧に思わなくていいから終わらせて提出しようね」という話を子どもにしました。
苦手な単元や教科を取り組んでいくためには、まず、本人の意識を軽くしてあげることが必要だったんですね。
その宿題は、漢字が苦手な子には、ハードルが高すぎました。
それは仕方のないこととして、漢字の覚えるやり方や練習の仕方は、うちの子に合ったやり方を見つけていこうということも話しました。
子どもは、この話のあと少しホッとしたようで、あからさまに拒否反応を示すことはしなくなりました。
さて、これからどうやって漢字に取り組んでいけばよいのか?
本屋へ行ってみることにしてみました。
たくさん書かないドリルでムリなく漢字を正しく覚える
本屋に行って、何かよいドリルはないかと探してみたところ、よいものがありました。
まず、このネーミングに「んっ!となえる??」となりました。
中を開いてみると、なるほど~。
すぐに、うちの子には「これだ!」と思いました。
よく、鼻歌を歌う子でもあるので、この量でこれなら楽しくできそうだと。
「下村式となえて書く漢字ドリル 漢字練習ノート」とは
ドリルの名前は「下村式となえて書く漢字ドリル 漢字練習ノート」です。
このドリルには、ムリせずに正しく書く練習の工夫がいっぱい詰まっています。
正しく覚えるとは
- 書き順を正しく書く
- へん、つくりなどの意味を知る
- なりたちを知ることで、へん、つくりなどの大きさと位置をバランスよく書く
- 読み方を知る
- 文章として、その漢字の使い方を知る
こういったことです。
このドリルは、大きさがA4サイズで厚さは約6mm。
見開きでA3サイズで漢字を約4文字ずつを学習できます。
1つの漢字につき、絵描き歌のようにリズミカルに書き方の歌詞のようなものを声に出してとなえながら漢字を12個ずつ書いていきます。
そのページ内には、その文字の「なりたち」が、絵本のぴーちゃんシリーズでおなじみの まついのりこさんイラストで わかりやすく描かれています。
他にも、読み方と書き方の問題も合わせて3問あります。
たったこれだけの厚さで1学年分の全ての漢字が収録されているのは驚きで、本当にこれだけで1年分で大丈夫?と思ってしまいますが、初めて取り掛かる漢字の練習にはちょうどよい量なんです。
とくに、漢字が苦手だという子にとっては、このくらいの量でなければ続けることは難しくなってしまいます。
このドリルの作者の下村昇さん、まついのりこさんは、お二人とも小学校の教員をされていた時期があったようです。
子ども達が飽きずに覚えられるような漢字の教え方を、実際の小学校教員の経験からも工夫されているのかもしれませんね。
書き順を正しく書く
書き順を正しく覚えることができれば、漢字の書き方のルールを自然を知ることができます。「とめ」「はねる」「はらう」も合わせてしっかりと覚えましょう。この部分ができていないだけでも、学校などでも〇がもらえないこともあります。もったいないですよね。
「下村式となえて書く漢字ドリル 漢字練習ノート」には画数も書かれています。つなげて書く部分と離して書く部分が区別がつかないときも、画数がありますので確認しながら書くことができます。
「へん」や「つくり」などの意味を知る
「へん」や「つくり」は、「くさかんむり」「おんなへん」などのように名前そのものに意味があるものになっていますよね。意味があることを関連付けて覚えることができれば、似た意味の漢字の「へん」や「つくり」は、とても覚えやすくなります。
となえる歌詞にも「へん」や「つくり」も出てくるので、自然と覚えることができますよ。
なりたちを知ることで「へん」や「つくり」などの大きさと位置をバランスよく書く
漢字をバランスよく書くには、絵を描くのと似ています。
この際、むかしに絵文字だった頃のイメージ(なりたち)を知ることによって絵として覚えてしまいましょう。
もともとのなりたちを知っていくことで、とてもイメージしやすくなりますよ。
通常は、辞書や参考書、ドリルなどで、なりたちを調べると細かい字で書かれていることがほとんどですよね。何しろ「細かい字」というだけでうちの子は本を閉じてしまいたくなるようで、なかなか見ようとしませんでした。おそらく多くのお子さんも初めのうちはそうなんだと思います。
その点「下村式となえて書く漢字ドリル 漢字練習ノート」は、見開きA3サイズで4文字ですので、ゆとりのある配置です。説明も必要以上なことは書いていないため「なりたち」を説明したイラストがかわいらしくスッと目に入ってきて、とても読みやすくなっています。
読み方を知る
左のページには、「訓読み」「音読み」と両方の読み方が書かれています。右のページで確認テストがあって、文章形式の読みの問題が1問のみです。
初めての漢字への取り組みは「このぐらいで、いいんだ!」と思えたところですね。一つでも「読めた」「できた」という小さな成功体験がすごく大事なんだと思います。
文章としてその漢字の使い方を知る
こちらの漢字の書きの問題も文章形式です。こちらは2問あります。
12回となえて書いたあとにその文字を文章にあてはめて書くだけなので、ほぼ考える必要はありません。
簡単な一文を読み、あてはめることで「こういう使い方をするのか!」ということがわかることでいいのです。
あとは、先ほど となえながら書いた書き順通りに正しく書けるかどうか?ということが重要ですよね。
まとめ
声に出してとなえて書くことによって、口と耳と手を一度に刺激して覚えていくことになります。
ただの文章を覚えるよりも、歌としてメロディーと共に歌詞を覚えた方が忘れにくいですよね。
絵描き歌なんかもそうですよね、一度覚えてしまえば、なかなか忘れない。
イメージを関連付ける手段が多い方が、思い出しやすいんですね。
漢字は苦手だというお子さんが初めての漢字を取り組むポイントは
- 苦手な意識を取り除くことから始める
- 楽しく興味を持てる工夫をする
- 少しでよいので、正しく覚える
- できる量、できそうな問題だけの簡単な問題をやって正解できた体験を積み重ねていく
以上のことが大切です。
漢字に苦手意識がある子も、そうでない子も、「下村式となえて書く漢字ドリル 漢字練習ノート」は初めての漢字をしっかりと正しく覚えるためにぴったりなドリルです。
もちろん、書き順などが間違って覚えてしまっているお子さんにとっては、再確認で取り組むのもよいと思います。
低学年のうちに、正しい書き順などがわからなければ、この先にいったときにも似たような漢字でミスをしてしまうこともあります。
これからは、ただ覚えることはもうやめにしましょう。
小学生の今だからこそ、まだやり直しできます。この先につまずかないためには、初めが肝心ですね。
苦手→できる楽しいに変えて、興味を持って取り組ませる。
保護者の方は、励まして声がけしたり、その子に合ったやり方を見つけるサポートをしてあげてくださいね。
そうなると、子どもも楽しく自主的に取り組む姿勢が徐々に出てきます。
親にとっても子どもが進んでやる習慣ができれば、とってもラクになります。
ありがたいことですね。
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