算数が苦手。わからない。
そんな、小学生や親も多いのではないでしょうか?
私も必要に応じて計算することはあっても、問題の解き方を追求したり数字に楽しさを感じることは、まずありませんでした。
小学校で習うことって、生活をしていくうえでもよく使いますものね。
そのままでよいわけがありません。
もし、まちがえが多かったり、わからない状態であるのなら、その学年での単元はしっかりと理解するようにしましょう。
宿題やテストのまちがえは、すぐにチェックし早めの対処がおすすめです。
学校からのお便りチェックやテストの点数のチェックは欠かさずにしているものの「宿題やテストのまちがえの部分をチェックしていますか?」と言われれば、どうでしょう?
私は日々、時間に追われてあたふたしています。
そんなわけで、とりあえず宿題や提出物、持ち物を忘れものがないようにすることで精いっぱいで、宿題のチェックまでは目が届かずにいることもしばしば。
こんな言いわけでは済まされない状況になるまで、親である私は子どもの勉強を見てあげなくても、何とかなっていると思っていました。
宿題の丸つけで×が多すぎ!何とかしなくては!
日頃から「学校の授業でわからないところはない?」と毎週のように定期的に声がけはしていたんです。
ないよー。だいじょうぶだよ!
と、のんきに返事をしていたうちの子たち。
ところが、あるとき下の子の宿題プリントの返却で赤ペンの✖が大量に発生していることに気づきました。
これは「このままではマズイ!」と思い、何がわかっていないのか原因を突き止めることにしたんです。
原因を見つけよう
下の子の✖がいっぱいの答案用紙は「2桁のかけ算のひっ算」でした。
答案用紙を見てみると、いくつかの原因が浮かび上がってきました。
ひっ算の仕方を理解しているかを説明し確認する
原因は、単純な計算ミスだけではなさそうです。
実際に子どもの回答で見てみましょう。
よく見ると「なぜ、こうなるのか?」を理解するのに、少々時間がかかりました。
- 問題の数字の横に、くり上がりの数宇を書いてしまっている(しかも大きめの字で)
- かけ算の九九の計算ミス
- 計算した答えを書く位置が、まちがっている?
- 書く必要のない0を書いてしまっているので位がわかりにくい
どうやら、原因は以上の4つだとわかりました。
まずは、子どもに「なぜ、そのようになったのか?」聞いてみました。
どうしてこうなったのかは、途中からは自分でもよくわからないようです。
2桁のかけ算をひっ算でまちがえないようにするポイントとは
2桁のかけ算をひっ算にしたときに、ルールに沿って書くことが大事ですよね。
どうやら、そのルールがよくわかっていなかったようです。
そのルールをしっかりとわかるようにしていくことが第一です。
その他にも九九の計算まちがえもありました。
最近は、漢字のドリルに力を入れていたため、せっかく一度覚えた九九を忘れてしまっているものもあるようです。
基本のかけ算のひっ算の書き方をわかるようにする
もう一度、初めてひっ算を計算する書き方にもどって確認しながら
説明することしました。
【改善ポイント①】くり上がりの数字を書く場所を正しく
途中の計算式を書くルールが定着するまでは、方眼状のワクがついた問題をやるようにしましょう。
・くり上がりの数字は小さく書く
・書く場所は左となりのワク内の上側
【改善ポイント②】かけ算九九でまちがえたところは声に出して言い直す
2年生のときに必死で覚えたかけ算九九。
下の子は担任の先生にやっとのことで合格をもらいました。
夏休み明けからは、分数や少数のたし算をやっていたようで、久しぶりのかけ算だったようです。
最近は慌ただしくしていて、帰宅後に宿題の答えチェックや学校での授業の話を聞くことがなかなかできずにいたのがよくなかったのかも。
答えが合っているかどうかだけではなく、何をまちがえているのかを知っておく必要を改めて感じました。
やはり、九九をしっかり覚えるためには、漢字と同様にくり返し計算問題をやっていく必要がありそうです。
簡単な2桁のひっ算の問題のドリルを定期的にやることで、ひっ算にも慣れ、かけ算の九九も強化できたらいいなと思っています。
具体的には、かけ算のひっ算の問題をやって、まちがえたところがあれば、その都度にそのまちがえた分のかけ算を口で言わせるということにします。
「かけ算九九を最初にもどって完璧に」なんてやっていたら子どもはきっと算数がもっときらいになってしまう気がします。
ひっ算にせよ、これからもっと学習していく図形や分数なども絡めてどうしたってかけ算九九は出てきますよね。
できているところもあるのですから、できない部分だけをやり直させるだけで十分、意味のあることですよね。
【改善ポイント③】初めはワク付きの問題でやっていく
途中計算の数字を書く場所を意識できていないと、かけ算は合っていても、その合計を正しく出すことができません。
小学生の子どもは、罫線のない用紙に文字や数字をきちんと並べて書くこと自体がかなり難しいことなのです。
ましてや、くり上がりの数字は小さな数字で書かなければ、計算するときに区別がつかなくなってしまいます。
ですから、なるべく大きめの数字とワク(上図のような)で書かれた問題集やドリルを用意してあげることにしました。
実際に下の子は、すでに家にある細かい数字のドリルやプリントは嫌がってやろうとしません。
ひっ算のルールに慣れるまでは、別のものを使用した方がその目的に合っています。
そんなわけで本屋で子どもと一緒にドリルを選ぶことになりました。
【改善ポイント④】書く必要のない0は書かない
途中式で空いている場所があれば数字として考えれば「何もない=0」のように思ってしまう子もいるようです。
考え方としてはまちがえではない気もしますが、計算をする上で
「早く」「正確(ミスをしない)」の2点が最も大切ですよね。
ただでさえ、狭い解答欄に、紛らわしい数字を書いてしまうことはミスにつながります。
必要のない0を書くと、何桁目の計算途中の答えかがわからなくなってしまうんですよね。
この際、書かなくてもいい数字は書かないとルールを決めてしまった方が計算時間も短縮できますし、すっきりとしてミスを防げます。
その代わり、必要な途中式や数字は必ず書き込むようにします。
答え合わせは親が途中式の書き方も必ずチェックしよう!
学校で先生が丸つけをしてくださった場合には、途中式までチェックしていない場合があります。
そうすると子どもは「なんで、まちがえたのか?」がわからないままになってしまいます。
先生は、毎日30人前後の宿題やらテストをチェックしていらっしゃるので、すべて細かいところまで目を通して添削することは難しいですよね。
じゃあ、どうするのか?
親がチェックするしかありません。
塾などで個人的に細かく指導してくださる場所へ子どもが通っているのであれば、お任せすることもあるかも知れませんが、そうではない限りは親がやるしかありません。
「子どもが自ら、帰宅後に✖だったものの見直しをし、まちがえの原因を突き止める」なんてことができるのならよいのですが、その日の宿題をやるだけで、精いっぱいなんですもの。
自分から進んでやることは、なかなか難しいでしょうね。
「なんでまちがえたのか、わかる?」「まちがえたところだけ、もう一度やってみて」と言って✖だったものだけやり直しをさせます。
平日に時間がないようであれば、週末にまとめて✖だったものだけでも見直しさせます。
我が家のように「学校の先生が教えてくれるから大丈夫!」と思っている親や子どもはとくに「こんなはずじゃなかったのに!」と後でならないために、自分自身で行動あるのみです。
ひっ算が苦手な子でもやる気になるドリルとは
親からすれば、同じくらいの価格の似た感じのドリルなら、問題やページがたくさんあった方がお得ですし、そっちの方がよい気します。
初めに本屋で私が手にとったドリルを子どもに「これでいいかな、できそう?」と聞いてみたところ「えー、字がちっちゃいじゃん。これじゃないのがいい」と。
私は「なにー!!」と思いましたが、子どもは苦手なことを喜んでやりたいわけではないので、本人の思いを尊重して他のものにすることにしました。
買い物に行くとつい、お得感を優先したくなるんですよね。目的を忘れちゃダメですね
子どもから「これなら、できそう!」とOKが出たところで「毎日のドリルかけ算・割り算」に決定しました。無事、目的の買い物ができました。
翌日から、朝ドリルの時間に漢字と合わせて定期的に続けていくことになっています。
かけ算のひっ算の苦手な子でもできそうなドリルとは?
じつは、家にも算数のドリルはあるんです。
ただ、そのドリルはひっ算の問題の部分のスペースが小さいのです。
「これでは、書けない!」とうちの子。
いや、書けないことはないんです。
教科書に出てくる文字なんかよりも全然大きいですし、普段使っている学校用のノートと変わらない大きさなんですよ。
子どもの言う「書けない」とは、私なりに解釈すると「細かい字では書きたくない」ということのようです。
くり上がりの数字はさらに小さく書かなくてはならないですし、慣れるまでは、子どもの言い分もわからなくもないです。
できるだけ1ページに余白が広く計算スペースが確保されているもの
ひっ算をやるときには、途中式で数字をたくさん書くことになりますよね。小さなスペースだと、字を細かく書かなくてはならないので小さく書く技術も必要になります。
字を細かく読めるように書くのって、意外と難しいんですよね。
今の目的は「ひっ算のルールを正しく理解すること」です。
それ以外の精神的な負担はできるだけ省いてあげましょう。
一つの紙を画面として見たときに、数字としてパッと目に入る大きさで途中式も書けるものが理想ですね。
そのために、1ページの問題数も少なくなりますが、苦手な子がやるにはちょうどよいと思います。
方眼状のマス目になって途中式がワク内に書きこめるもの
途中式ではまた計算したりする必要も出てくるので、大きい字で書く必要のある数字と、くり上がりである小さい数字は区別できる大きさに分けて書くことが大事です。
1の位と10の位がわかっていても、きちんとまっすぐに下におろした場所に書きこんでいかないと後々の計算のときに迷ってしまい、ミスにつながります。
まずは、ワク付きの問題で何度も経験して書き方(とくに途中式の)まちがえなくなってから、ワクなしの問題をやった方がよさそうです。
書きこむ場所と数字の大きさを身体にしみこませる感じですね。
ひっ算のルールがしっかり身につけば、ワクなしのものもチャレンジしていきましょう。
苦手な算数を「できる!楽しい!」に変えるために
計算は、できるだけたくさんの問題を短時間で正確にできるようになりたいものですよね。テストでは、そういったことを要求されますし、実生活でも、買い物の際にパパっと一瞬で計算できれば、お買い得なものを判断するのにも時間がかからずに済みますしね。
子どもだって、おこづかいを上手にやりくりすることができれば、欲しいものももう一つ多く手に入るかもしませんからね。
算数はどうしたって、素早く正確にできたほうが生活がラクになります。
苦手だった算数を「できる!楽しい!」に変えていきましょう。
ここだけは外さないポイントを見極めて算数のルールを覚えよう
ここで言うルールとは、算数の公式というよりは
- 途中式の書き方
- 書く場所
- 考えるためのパターン(少し慣れてきたら)
というようなことです。
必要なことだけポイントを押さえてルールを覚えてしまうようにしましょう。そうすることでミスが少なくなります。
途中式の書き方
ポイントは、途中式は必ず省略せずに書き出すようにします。
途中式の書き方は、とくに子どもは初心者ですし算数が苦手な子は、型の通りに確実にやったほうがよいです。
教科書などの基本に沿って書くのがよいと思います。
例えば、ひっ算の式で横線の上に、くり上がりを書くのも✖ではないようですが「計算途中に関する数字は問題の横線と答えの横線の間内に書く」というルールにしてしまうことで混乱を防ぐことができます。
書く場所
途中式を書く場所、数字の大きさなどは「なぜ、そこに書くのか?」という意味も一緒に知っておくことが大切です。
そのルールを身につけておけば、迷うなどのムダな思考を計算中に働かせなくて済むからです。
考えるためのパターン(少し慣れてきたら)
これは算数の苦手な子には、ちょっと難しいかもしれませんが「できた!楽しい!」と思うようになれば、たくさんの問題をこなすことも意欲的になります。
たくさんの計算を経験していくことで、同じパターンを見つけることができます。
そうすると、自分なりの早く正確にやりやすい方法を選ぶことで、より素早く計算ができることもあります。
例えば8×2を暗算するのに、2×8のほうが素早く思いつくようならば、答えは16で同じなので、そう計算してもOKのようなことです。
その子にできそうな低めのハードルであることがポイント
何でも言えることですが、イヤだなと思うことは、苦手なことやわからないことだったりしますよね。
算数は、とくに基礎が土台となりそれから上に順番に積み重なって、複雑に難しくなっていくように感じています。
基礎の部分でできないことがあるようならば、その部分をきちんと理解するまでもどって理解することがとても大切な気がします。
子どもは、一度やったことでできなかったり、わからなかったりするともう一度やるのはイヤになってしまうんですよね。
そんなときは、算数のルールを再確認したうえで、簡単なハードルを用意してあげましょう。
「やったー!できた!すごいでしょ!」という体験をたくさん積ませてあげる。算数をすることによって子どもの喜びの感情体験をどうやって引き出してあげるかです。
一番やりやすい方法は、苦手な子でもできそうな問題を少しだけ出題して、全問〇の体験をさせてあげることですね。
それをくり返し体験させていく。その間には出題するハードルの高さや難易度をほんの少しずつだけ上げていくことを意識してみる。
やる気を出すための最後の手段はゴールに人参をぶら下げよう!
苦手なことをやりたがらないときには、最後の手段として「人参をぶら下げる作戦」で行きましょう。
やる気が起きない、ぐずってしまうときには、ゴールには馬であれば人参をぶら下げてあげてもよいではないですか。
人間の子どもの場合は・・・子どもによってもちがいはありますが、うちの下の子でしたら
がんばったら、休みの日のおやつを好きなもの一つ買ってあげる!
ほんと!!じゃあ、がんばる
でやる気になりました。
まだ、かわいい♡お年頃です
算数のルールに沿って正しくわかっていれば、ちゃんと正解できるんです。少ない問題数でもいいから、目の前にある問題用紙が全部〇だった経験をすれば、どうなると思います?
たくさんの問題で×がひとつある用紙とは、子どもにとっても印象は全然ちがうものになると思います。
そのくらい全問〇のインパクトで「自分は確実に理解できている」という子どもにとっての自信にもつながります。
次第に、計算や算数がやればできる状態になっていくので、そのこと自体が楽しさに変わっていく。
それは「できる!楽しい!こんないいことがあった!」という、うれしい経験を積むことでもあるんですね。
そのときまでのきっかけの最後の手段として「人参ぶら下げ作戦」もありですよね。
「算数って、楽しいんだな」って教え方ができれば、本当は一番いいんですけれどね。
私自身が、ものすごく楽しいと感じていない限りは、その教え方にはたどり着けそうにありませんよね。
私も算数の楽しさに目覚めてみたいものです。
まとめ
今回は2桁のかけ算のひっ算について、子どもがまちがえが多かったために、どのように教えたらよいのかを書いてみました。
子どもの日々の宿題やテストの返却については、必ず目を通して〇、×や点数だけではなく、どんな部分ができていないのかを必ずチェックしていくのがよいですね。
時間が経ってから気づくと、それだけ前にもどってやり直す必要が出てきます。そうなると、今の勉強でわからないことがあっても、子どもは、やる気の問題でいっぺんにはできないので、次から次へと先に進む授業の見直しする時間がどんどん後回しになって、追いつかなくなってしまいます。
そうすれば授業自体もわからなくなるので、楽しくなくなってもおかしくありませんよね。
そうならないためには、算数のルールをしっかりとポイントを押さえて覚えることで、わからなかった部分をわかりやすくし、ミスを減らすようにします。
苦手な単元があれば、ルールを理解したうえで、簡単なドリルを少しずつでも継続していくことにします。
計算することの経験を増やしていくことで、別の算数の法則を発見したり、自分なりのやりやすいパターンに気づくことだってありますものね。
まちがいに気づかせて「なぜなのか?」をいっしょに考えること。計算などの経験を続けさせる環境や、その子どもの状態に合ったものをタイミングよく用意してあげることが親の役目だと感じています。
算数が「できる!楽しい!」に変わるまで、根気よく続けてみましょうね。
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