どうして時間通りに動けないの?子どもの自主性と主体性をUPさせるポイントは3つ 

小学生 どうする?
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毎朝、子どもとの生活で「○○はやったの?」「時間に遅れちゃうよ!」と、くり返しいい続けることに、いい加減イヤになってきていませんか?

時間通りに動けない。いつもやることを声をかけないと取り掛かろうとしない。困っちゃいますよね。

私も子どもに対して、そのたびに「なんでできないの?」「約束したでしょ、守ろうね」と何度言ってきたことでしょう。

朝の支度であれば、毎日ほぼ同じことをくり返しているだけ。それなのに「明日は時間通りに終わらせようね」と約束してもいつも時間がかかってしまい自分からは動こうとしません。

もう、ほとほと疲れてしまって「何かが違う。ただ、声がけするだけではダメなんだ」と思うようになりました。

考えた結果、辿り着いたのは「なんでやるのか?」と「どうしてその時間内でやる必要があるのか?」をもっと深く考える習慣をつけていくことが重要だということに気づいたんです。

 

自分のことを自分で決めてやるということは、自主性や主体性をもって動くことでもあるんですよね。

問題となる子どもの現状 改善すべき課題
注意されたら やればいいや どうしたら、親に言われなくても自分のことができるようになるのか(自主性や主体性がある行動ができるようになるのか)
ゆっくりやっていたら 時間がなくなっていた 時間を正しく知ること

 

今回は現在の問題から解決方法を探ってみた結果、わかったこと

  • やることを時間通りにできない理由
  • 自分で考えてできる子になるためには実行可能な予定表を自分でつくる(自主性や主体性がある行動になるためには)

をお伝えします。

 

やることを時間通りにできない理由とは

「ただ、言われたことをやる」という子どもたちの態度を見て、そのことに問題があるのだと思いました。

問題になる原因は2つあります。

  1. 時間の感覚に誤差がある
  2. 自分の頭で考えていない

 

1.時間の感覚に誤差がある

このことにはっきり気づいたのは、一日の予定表を子どもといっしょに作ってみたときでした。

毎朝のやることを紙に書きだし、それぞれにかかる所要時間を子どもに書かせてみました。

朝6時に起きてから、学校に行くために家を出発する時間は7時45分です。

使える時間は1時間45分です。

うちの子が朝のやることを書き出し、予定した所要時間を合計してみると、なんと3時間3分15秒

いやはや、15秒ってことにも、どうなの?と思いますし

さっ3時間!!!

この時間感覚では、毎朝、間に合うわけはありませんよね。

もっと早く気がつくべきでした。(;’∀’)

 

結局どういうことかというと、子どもが思っている自分で設定した時間が、現実的でないということです。

朝の予定の一部を見てみましょう。

例えば

やること やることにかかると思っている時間

(自分の予想)

やることにかかる時間

(早くやるぞ!と意識して計測した時間)

朝、目覚ましを止めてから寝室を出る 10分 3分
トイレに行って、その後に手と顔を洗う 10分 5分

 

うちの子は、朝、起きて寝室を出るまでの時間は10分かかると思っていたんですね。

朝は眠いし、すぐには体が動かないからというようなことからみたいです。

予定表の学校へ出発するまでの実際に使える時間と、やることの合計時間との差が1時間18分15秒です。

どうにかしてこの差をなくさなくては、時間通りにやることは終わらないのです。

今までは大まかな時間を区切った予定表はあったのですが、ちょっとした余分な動作や気にも留めていなかった行動を時間にカウントしていなかったんですね。

やることを書き出し一つ一つの行動を見かえすことで、自分が何に時間をかけていたのかが、はっきりとするんですよね。

一日24時間、1年間は365日、人の寿命にだって限りはあります。

そのことに充てられる時間をどうしていくのかは、自分で決めて行動していくことで時間に振り回されなくなりますよね。

朝の支度に関していえば「7時45分に出発し、学校に行く」という目的を決めたのであれば、それに間に合うように計画を立てて行動する必要があるということです。

 

時間をしっかりと把握させることが最も重要だと思っています。

  • 時間に振り回されない予定を立てること
  • 時間の感覚を正しく認識する
  • 本人が想像している時間でできない理由を知る

 

2.自分の頭で考えていない

何に対しても言えることだと思いますが、子どもが「できない」と思っていることは、子ども自身がそのことについて自分で考えていないからなんですよね。

「何がどうなって、時間通りに間に合っていないのか?」が子どもは自分でわかっていないのです。

何度も同じことを言わなくても、できるようになるためには自分が今わかっていないことを理解していくことが重要なんですよね。

① まず、できていないことに気付くこと
② そして、その原因を見つける
③ それから「どうしていけばよいのか?」を考えていく

①、②、③と順にたどっていかなければ、そのことに対しての自主性や主体性を発揮することはできないのです。

自分から動くためには

●自主性
決められていることに対して、その事柄の意味や目的をわかった上で自分から動くこと
●主体性
決められていないことに対して、自分の意思や目的を実現しようとして自分から動くこと

この2つの力をつけて、いつでも発揮できるようにしていきましょう。

 

できる子は身についている!自主性や主体性がある行動になるためのポイントは3つ

この場合のできる子というのは、何か特別な能力が秀でている子ではなく、社会の中で自分の能力を活かしつつバランスよく生きていく術を身につけている子のことを意味しています。

バランスよく生きる人は、自分だけの予定ではなく、予定外(トラブルがあった場合)のことや周囲のことも気にかけることができています。

時間通りに動ける人は、目的を明確に設定してどのように効率よく動いたら時間通りに目的地に辿りつくのかが、より正確にイメージできていて実際とブレないんですよね。

その結果、時間通りに動けますし、気持ちや行動にもゆとりができて、慌てる必要もありません。

自主性や主体性の共通することといえば、自分から動くこと。

目的があるから自主性や主体性のある行動ができるようになるんですね。

そのためには、考えるポイントが3つあります。

1.目的
2.動機
3.時間

まず、こうしたい、こうなりたいという目標や目的(ゴール)をもつことが、一番最初に決めることです。

目的が明確でないと動機や時間があやふやになってしまうからです。

壁にぶつかったときや気持ちの変化があったとき「目の前の誘惑に負けてしまう」といったことが起こります。

目的地がはっきりとしていなければ、そのときに予定通りに進む意味がわからなくなってしまうんですね。

寄り道をすれば、時間は過ぎていきますし、どこへも向かっていたのかも忘れてしまうんですよね。

ですから、まず初めに目的をはっきりとさせること。

その後に動機付けと時間について考えていきます。

このことを意識して子どもに計画を立てさせるとよいですよ。

そのときには、親もそばにいっしょに見ていてあげてくださいね。

それでは3つのポイントをもとに具体的に予定表をつくっていきましょう。

自主性と主体性を育てるために親子で予定表をつくろう!

実際に親子で予定表を作成することで、目的を達成するまでの道筋を立てていきましょう。

子どものうちに、自分で実行可能な予定表をつくる方法を知っておくことは、今後にとても役に立ちます。

何となく時間に当てはめてつくる予定表であれば、小学生なら子どもだけでもつくったことがあるでしょう。

今回の予定表は、誰か(親など)といっしょにつくることに意味があります。それは、子どもの心や頭の中の言葉を紙に書き出すためにです。

子どものうちにその作業をひとりでやるのは、なかなか難しいことですよね。

しかし、誰かといっしょに何回か目的に応じてこのような予定表を立てることをしていけば、いずれ自分で自分を管理できるようになります。

自分で予定を立てたことを実行することが習慣になってていくので、考えたことは実現できるという自信にもつながります。

それによって自主性と主体性がみるみるうちにUPしていくでしょう。

それでは、いくつかのポイントを押さえながら具体的に見ていきましょう。

初めのうちは親がそばについてやってあげることとは

・予定表は、自分の行動に合った実行可能なものでなくては意味がないことを伝える
・実行可能な予定表の立て方を教えていく

具体的には

目的→動機付け→時間の管理の順に作業を進める
親が子どもに問いかけることで、子どもに考えさせる
子どもが考えて答えた言葉を紙に書く(本人が書いてもよい)

以上のポイントを忘れずに進めていくことで、次からは自分でこのやり方をすればよいのだというお手本を見せていることになるんですね。

【1】目的を明確にする

ここでやることは、何がやりたくて、その目的(ゴール)に行くのか?をはっきりとしたゴールの旗を立ててあげることです。

例えば「朝の支度であれば学校に時間通りに到着するためには、家を7時45分に出発する」という目的(ゴール)を決めます。

具体的には

なぜ、そうしたいのか?
どうしてそうする必要があるのか?
他に別のよい方法はないのか?

以上のような言葉を子どもに問いかけてあげてください。

子どもから返ってきた言葉を紙に書きとめていく(本人に書かせてもよい)

 

【2】動機付けをする

動機付けは、たとえ漠然とした目的であっても、自分が達成したい目的をより強力に確実にするための作業になります。

・目的(ゴール)まではどの道を通っていくのか?
・どんな手段でそこまで辿り着きたいのか?

をイメージしていく感じです。

例えば
「朝起きる」→「目覚ましを止めて、寝室から出る」
*このように、できるだけ細かく書く

具体的には

目的を達成するまでには、何をする必要があるのか?
できるだけ細かくやることを書き出してみよう
する必要があることは、ほかにももっと良い方法はないのか?

以上のように声をかけてみてください。

この問いに対する答えも、紙に書きとめておきます

 

【3】時間を管理する

時間を管理することは、とても重要ですよね。

目的や、やるべきことがわかっていても、予定した時間内に間に合わなければ、目的地まで辿りつけなかったこととなってしまうのですね。

一日の時間や、人生の時間が決まっているのですから、予定より遅れてしまうことが多くなれば、その分自分の思い通りに過ごせていない時間が増えてしまいます。

すると、どうでしょう?自分の人生のはずなのに、自分の思ったように動けない自分がイヤになってきてしまうんですね。

その結果、誰かのせいにしたり、目の前の欲求を満たしてくれるものに時間を費やすことになってしまうなんてことありませんか?

私自身もそういう経験もありますし、うちの子の今の現状はまさしく「これだ!」と思いますね。

人にやさしくするとか、勉強ができるようになることも大事ですが、時間を管理できるようになることは、小学生のうちの早いうちにできるようにしたいですね。

計画したことを実行できるためには欠かせないスキルですよね。

例えば


朝起きる   6:00
朝食を食べる 6:30
ではなく↓

やること 所要時間 予定時間
目覚ましを止める~ 3分 6:00~6:03
~寝室を出る
トイレに行く~ 5分 6:03~6:08
~手と顔を洗う
テーブルを拭く 1分 6:08~6:09
箸を出す 1分 6:09~6:10
コップと水を用意する 2分 6:10~6:12
朝食をテーブルに運ぶ 1分 6:12~6:15
朝食を食べ始める 6:15~

朝、起きてから朝食を食べ始めるまでの時間は、考えていたよりも15分も早くできることがわかります。

知らない間にムダな動きをする余裕があったからこそ、だらけてしまう行動になっていたんですね。

*このように細かい時間を正確に書き出して、予定を立てます。時間はかかりますが、これをやっておくことで、時間の誤差がなくなり現実的な予定表になります。

具体的には

目的を達成する期日を決める(ゴールする日時を決める)
そこまでにかかる時間を、項目ごとにできるだけ細かく分けて、時間を見積もってみる
細かく分けたやることの項目の所要時間を合計する
実際に目的までの使える時間と、必要な時間(やることの所要時間の合計)に差があるようなら、調整する
ポイントは、一般的な所要時間ではなく、その子にできそうな所要時間で見積もっていくことです。

この時間を決める作業は、子どもに決めさせてくださいね。(親が決めると自分の意思ではなくなってしまうため)

【結果】自分で決めたからできる!予定表通りに行動

予定表で時間を細かく決めすぎると、一見ゆとりがなく忙しくなるように見えます。

しかし、実際にはその時間に間に合うように行動できるようになるのです。不思議ですよね!?

子どもが一度でも、その時間で行動できることを経験すると「自分はその時間でできるんだ」と認識するようなんです。

【サポート】すぐにできるようになるわけではないので身につくまでは声がけは必要

親が全く何も言わなくてもすぐに自分から動くのは、最初の2~3回までで、その後は、忘れてしまうのか?とぼけているのか??行動が止まってしまうことがあります。

そこは、やはり「あれ、時間が間に合わないけど?自分で決めたんだよね?」と声がけしていきます。

それでも、やる気が出ず他のことに気がいってしまっているときには「できる時間をムダなく正しく設定し、実行すれば早めに終わらせることができれば好きな時間を多く使えるんだよ」ってことを思い出させます。

そのために「時間通りにできれば、15分好きなことがゆっくりできるんだよ!」と声がけして励まします。

何も変わらなかった今までからすれば、少しずつ前進していることを感じるので御の字としています。

 

まとめ

予定を立てるときは目的をはっきりさせることで、どのくらいの時間をどのように使っていくのか、どれを優先していけばよいのかなどの優先順位もはっきりしてきますので、そこから始めましょう。

まずは目的を決め、自分にできる時間配分で予定表をつくりましょう。

時間を設定するときに気をつけることは、実際にできる時間と考えている時間に誤差がないかを確認することです。

子どもが時間通りに動けないのは

  • 実際の行動の中にカウントしていない余分な行動があることに自分で気がついていない
  • 実際にかかる時間より短め(または長すぎ)に時間が設定されている。
  • 時間を気にしていない(時計を見ていない)

など、からなんですね。できない予定を立ててしまっては、時間内に終わりませんよね。

自分が実際に動いてみて、ストップウォッチで時間を計ってみてから予定を立ててみるのもよいですね。

実行可能でムダのない予定時間を設定していくようにしてみましょう。

実行が可能な予定表にすることで、予定通りに動くこともできるようになります。

それができている時点で誰のせいにもせず、自主性や主体性といった自分の行動に責任をもつことができるようになるんですよね。

計画したことが実現する経験によって、子どもは自信がつき、自分の考えで動ける方法があることを知ることになります。

目的さえ見つければ、自主性や主体性のある行動ができるようになるというわけです。

そこまでの道筋を親がいっしょにそばについて目的に向かって予定表をつくることから始めてみてくださいね。

予定通りに動けていないときには、親が今の時間を気にするように声がけが必要なときもあります。

ムダなく時間通りに動く感覚を身につけるまでは、親の協力が必要なんですね。

それでも今までよりは、時間の使い方と意味をわかっているので大きな進歩です。

少しずつの成長を見守っていきましょう。

子どもに時間管理を教えていくのは小学校1年生から3ステップで進めましょう。

【ステップ1】の具体的なやり方は『「時計と時刻」を完全マスター!小学生の時間管理【ステップ1】1年生』をご覧くださいね。

 

 

 

 

 

 

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