「子どもが本を読むのが好きじゃなくて、どうしたら好きになるの?」とお困りではないですか?
子どもが本を好きになるのは理由があります。
親が「本を読みなさい」といったところで子どもが「は~い」と読んで楽しめるのならよいのですが、それよりも楽しそうなことが、子どもたちの周りにはたくさんありますからね。本に興味をもつようにするのには、工夫が必要なんですね。
今回は、子どもが本を好きになるための工夫をお伝えします。
どうしたら子どもが本を好きになるのか?子どもが本を好きになる習慣をもつ
親が本を好きな人であれば、子どもも興味をもちやすいかもしれません。
私自身は、子どもの頃は本が好きではありませんでした。
そのため、私の親は「少しは本を読みなさい!」といってきたこともあったのですが、全く本を読むことに興味がもてませんでした。
実際に、本を通しての小さい頃の思い出があまり記憶にはありません。
そんな私が大人になってから、急に本を読むことが楽しくなり、図書館や本屋にいることがとても楽しいと感じるまでになったのには理由があります。
今は、子どもを育てる親として「なぜ、私は子どもの頃に本を読むことに興味がもてなかったのか?」「子どもには、もっと早いうちから本の楽しさに気づいて欲しい」と思いをもって育ててきました。
子どもたちは小学生の中学年と高学年ですが、2人とも本が好きな子になっています。そんな私たち親子が、意識してやってきたことを書いてみますね。
図書館へ毎週いく
我が家のある地域では、0歳児から図書館のカードが発行できます。0歳児の4か月検診ぐらいで図書館の利用の説明などもされるので、その頃からできるだけ多く図書館へ行くようになりました。
図書館は、靴を脱いで乳幼児でもくつろげるスペースがあるので、赤ちゃん連れのお母さんにはとても助かるんですよね。
ベビーカーに乗せてお散歩するのに、ちょうどよい距離に図書館があったので、毎日のようにいくこともあり大変お世話になりました。
図書館のキッズスペースで絵本を読み聞かせすることもありましたし、紙芝居も読んだりもしました。
図書館に行く頻度は、幼少期(週3回ぐらい)幼稚園~小学生の現在(1~2週に1回)
現在は、宿題や予定などがあるせいもあり、しょっちゅう行くことは難しくなってしまいました。それでも、1人6冊を2週間まで借りることができるので、1~2週間6冊を毎回、返しては借りてをくり返して、約10年以上過ぎたことになります。
全部を子どもが読むわけではなく、毎日 寝る前に私が読む、読み聞かせの本も入っています。
子どもは自分の好きな本だと、くり返し何度も借りることがよくあるので「図書館の子どもの本をほとんど読んだか?」といえば、まだまだ読んでいないものはたくさんあるんですよね。
親の私が図書館に興味がなく行きたい場所でなかったならば、こうはならなかったと思っています。
もしスポーツ好きな親であれば、図書館にいる時間よりも、公園や海といったスポーツを楽しめる場所での時間をもちたいと思うでしょう。
子どもが小さいうちは、ひとりでは行くことはできませんので、親が興味のあることをいっしょに楽しむ時間となるのが自然なことかもしれません。
私の場合は、私も好きな図書館でもありますし、子どもにはできるだけ早い時期から、本を読む習慣をもってもらいたい思いもありました。
本を読む子に育って欲しいと思うのであれば、図書館にたくさん連れていってあげてください。
こんな調子で約10年経ちましたが、最近では子どもの方が「本を全部読み終わってしまったから、図書館にいこうよ」といってくることがよくあります。
「本を読むことが楽しい」という子どもたちを見ていると、図書館のように気軽にたくさんの本を、目にすることができる機会を与えてあげることはよかったことだと思っています。
毎日の読み聞かせ
子どもが赤ちゃんのときから、現在(上の子は小学校、高学年)も毎日欠かさず続けているのが、寝る前の読み聞かせです。
小さい頃は、ぐずったり、夜泣きもあったりでいつも楽しそうに聞いていたわけではありません。そういったときには、いつも以上に大げさに感情を込めて絵本の登場人物になりきって読むようにしていました。
もちろん、子どもの興味を引くため(集中して聞いてもらえるように)です。
ですが、思いもよらず別の目的も生まれてきました。私自身もなりきって読み聞かせをすることに、楽しさを感じることができていたのです。
この本の見どころを
- もっと本物っぽく
- たのしくコミカルに
- かなしそうに
- しみじみと懐かしそうに
などと、どう盛り上げて子どもに伝えて読もうかという毎日の些細な楽しみとなっていました。
大きな声で感情をこめて読むと、ぐずっている子どもへのイライラも忘れるくらい自分が物語に入り込んでいられるのです。子どもと話すのとは、また違った時間を過ごしている気分にもなれるので、お母さんにとってもちょっとした気分転換にもなるんですね。
絵本の世界に一日1回、出かけていくような気分なんですね。
あらためて「絵本ってわかりやすいし、おもしろい本がたくさんあるんだなぁ」と親の私が知ることになったんです。
そんな風に楽しみながら読むようになってからは、もうだいぶ成長した子どもたちでも、いまだに寝る前の読み聞かせを楽しみにしてくれています。
実は、私も絵本を読んで寝る習慣が気に入っています。
ほんわかした気分で眠ることができるんですよ。
子どもが大きくなってからも続けてみるとよいですよ!
本屋へ毎月2回以上いく
図書館は本がたくさんあって、身近で気軽にくつろげる場所でした。
同じように本屋にもたくさんの本がありますね。
本屋には図書館にはない、また別の楽しみがあります。
新刊や、音のなる絵本、文具品などといった、図書館で目にすることができないものに出会うことができます。
雑誌や見てみたい最新の本のチェックなどもできるので、親にとっても刺激があって楽しいですよね。
最近の人気の本や、書店の売り出したい本などは、わかりやすく陳列されていますので、今の世の中の流れも感じることもできますものね。
本屋といっても、いろいろあります。
子どもの本がたくさん置いてあって、子ども自身が手にとって試し読みしやすい本屋がよいですよね。
子ども用のイスなどが置いてあるところは、とても良心的ですよね。私たちもそういったお店に何度も通っていました。
ちょっと遠出をしたときにも、本屋チェックは欠かせません。
行った先に本屋がある場合には、時間の許す限り本屋へ立ち寄ります。
そうやって、たくさんの本屋を見ているうちに、子どもには難しいことはわからなくても
「こういう本があったでしょ。あの本屋さんにまた行きたい」
っていう感じで好みの本屋が決まってくるようです。
本屋へは、意識して月2回以上と決めたわけではないですが、結果的にそのぐらいの頻度で行っていることになりますね。
子どもが本当に気にいった本であれば、1冊ずつ購入するようにしています。
日によっては、気に入ったものがなく何も購入することがないときもあります。
子どもにとって本屋は、ショッピングセンターやテーマパークに行くような楽しみとなっているようです。
親としても本を買うことは浪費ではなく投資と思っていますので、必要に応じての出費は、よしとしています。
図書館や、学校では見ることのできない新刊や、本屋の陳列の様子を見ることも「本がたくさん置いてある本屋さんって楽しい!」という感覚を肌で感じることができる場所が、本屋だと思っています。
家で本にたくさん触れる!いつもいるリビングの目につく場所に本をおく
本屋で気に入った本を購入したときには、家で読みますよね。
その本は、どこに置いていますか?
我が家の場合は、絵がかわいくて気に入った絵本や雑誌などは、子どもの遊び部屋に置くこともありますが、それ以外の本は基本的にはリビングに置くようにしています。
宿題もリビングの端にある机でしますので、平日のちょっとした空き時間を過ごすのは、リビングなんですよね。
子どもは、目についたものの中から、おもしろそうなことに反応して動くんです。ですから、本をリビングに置くことにしました。
現在、小学生の子どもたちのリビングの本棚には、どちらかというと勉強からスポーツ、歴史、世の中の仕組みなどに関係するような子どもにも読みやすいノウハウ本や図鑑、子ども向け小説などが並んでいます。
その中での最近のうちの子のお気に入りの本を少しだけご紹介しますね。
小学校高学年の上の子は「あるかしら書店」です。
好きな理由は
- 今、存在しないような本がいろいろ紹介されていておもしろい
- 想像力が広がる
- 絵がかわいい
だそうです。
上の子曰く、著者のヨシタケシンスケさんの作品が上の子は大好きだそうで、購入した日から月日は経つのですが、いまだに自分の中では一番好きな本だそうです。
小学校中学年の下の子は「学校では教えてくれない大切なこと 考える力の育て方」です。
好きな理由は
- 昔の人がどうやって発明したのかもわからるし「こんなやり方もあるんだ!」って思えるから
- 「こんどやってみよう!」と思う
- 考え方が「こうすると考えやすくなる」という方法が書いてあるから
- 登場人物が、リアクションがはげしくてお話がおもしろいから
ということです。
うちの子たち二人ともが共通して、よく読んでいるシリーズが「学校では教えてくれない大切なこと」シリーズです。
うちには何冊かあるのですが、その中でも今 一番好きなのが「考える力の育て方」だそうです。
このシリーズはマンガやイラストで子どもにおもしろ楽しく説明してくれているんですね。どんな子にもとても読みやすくなっています。
下の子は、普段から考えることが大好きなんですが、その子も一押しの本です。
考えることが好きじゃない子も、好きな子も楽しめる本となっています。
『本が嫌いな子はどうしたらいい?楽しみながら「本が好き」になるための方法』の記事には、本嫌いの子へのアプローチ方法について詳しく書いてあります。
まとめ
こうして見てみると、今までの約10年間で子どもたちと何度もよく行った場所は、図書館と本屋のような気がします。
家にいるときにも常に目に入る場所に本が置いてあるので、いつも本の近くで過ごしてきました。
うちの子どもたちは、難しい本を読むことはないのですが、少しずつ子ども用の小説などにも興味をもってきたところです。
本を読むことで、わからなかったことのヒントや方法に出会えますよね。
他の人が書いた文章を理解しようと、考えを巡らすこともできるようになります。
ちょっとした、言い回しやニュアンスから相手の言いたいことを想像しイメージする力もつくようになります。
私自身も本が好きになり始めたのは、電車の中でも、部屋の中でも、どこにいても想像の世界に行ける魅力を知ったことからでした。
もちろん、わからなかったことを知りたいときや、迷いや悩みがあるときにも図書館や本屋へ向かいます。とても安心できる場所なんですよね。
子どもの頃はちっとも良さがわからなかった私が、大人になっても本が好きになったように、小さい時期から本に触れていなくても環境が変われば興味を示すことが十分にあります。
いつもは通りすぎていた本屋に、親子で立ち寄ることを習慣にしてみるのはどうでしょうか。
自分の子どもの興味のありそうな品揃えの本屋に行けば、たちまち目を輝かせて時間を忘れるようになるかもしれません。
子どもが本の魅力に気づいて本が楽しいと感じたときが、本を好きになるときです。そのときまでは、気長にお気に入りの本に出会える瞬間まで続けてみましょう。
図書館もいつもと違う場所のちょっと遠くの図書館行ってみるのも楽しいですよ。置いてなかった本がある場合もありますし、子どもにとっては、その場で手にとって見る本との出会いが大切なんですよね。
本を読む子に育てるために親がすることは、本がいつも新しい発見を与えてくれる存在として、いつでも子どもの手にとれるための時間をつくってあげることです。
できれば、親も本が好きでその魅力を語り合ったり、いっしょに本を見つけにいくことを楽しめると、子どもも本がもっと好きになるでしょう。
たのしい本と出会えるために、親子の時間をたくさんつくってくださいね。
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