何度、注意しても同じことを繰り返して何も変わらないうちの子。
「前もダメだよって言ったよね」
「約束したこと守って」
「なんで何度言われてもできないの」
と、つい叱ってしまうことありますよね。
一度でできる子っているのでしょうか?
大人の私でさえ、何度も似たような失敗をしてしまうこともあります。
わかっていても、子どもについ言ってしまう。
子どもに何度も同じことで叱りたくないと思っている方へ
「失敗してもいいんだよ」と積極的に言った方がいい理由
をお伝えしますね。
なぜ子どもは同じ失敗を繰り返すの?
初めてのことは失敗は仕方がないですよね。
しかし、何度も繰り返すとなると
ちょっと問題があるかな
「なぜ同じことを繰り返すのか?」というのは、大人でも同じですよね。
自分に置きかえてみるとわかりやすいです。
頭ではわかっていても、できないときってありますよね。
子どもだって同じなんですよね。
約束を守れない失敗
「テレビを観る時間は平日は1日1時間半までね」
なぜ、その約束にしたのか?
「時間を決めないといつまでもテレビを消すことがない」ってことがあったからです。
1日の時間をどう過ごすのかは、本来は子どもの意思にまかせたいところ。ですが時間感覚がつかめていない小中学校のうちは、まだ親が間接的にでも管理する必要もあるんですよね。
「食後に自分の食器を洗う」という約束をしたのに洗うのを何度も忘れる
など、ほかにも自分から言い出したことなのに行動できていないことが山ほどあります。
約束をするのには理由があるわけで、その約束が守れない場合には
結果
- ほかの時間が間に合わない
- 上手くいかない
- できないからつまらない
といったような、自分にとっての不具合が生じることになるんですよね。
「知らない」「わからない」「慣れていない」不注意で起こる失敗
- しつけ
- 生活習慣
- 勉強
- 社会生活
赤ちゃんのときから、「できないと困ること」を成長段階に沿って伝え習慣づけるようにして教えてきました。
何年間教えても、いまだにできていないこともあります。
「知らない」「わからない」「慣れていない」ってことは、子どもであれば当たり前のことなんですよね。
何もしなくても自分で勝手に経験して、わかっていくわけではないんです。
誰かが教えてルールやマナーがあることを知る。どう身体を動かせばうまくいくのかは、時間をかけて慣れていくしかないんですよね。
「失敗をしたら、ほかにやり方がないか考え改善しやってみる」を繰り返し子どもに合った方法に変えていけると良いですね。
不注意で失敗する理由は
- やったことがない
- 経験の回数が足りない
- そもそものルールや原理原則がわかっていない
- 自分に合った方法になっていない
のどれか。
できるようになるためには改善を繰り返し、習慣化していくしかないんですよね。
大人でも同じではないでしょうか。
子どもと大人の違いは「自分だけでやる」か「コーチのような存在(親や周囲の人)が補助する」かどうかなんですよね。
うまくできないことは、1人ではやりたがらないですよね。
不注意で失敗しないためには
- 大人が声がけをするなどして伴走してあげる
- 別のものに変えてみる
- やり方を変えてみる
ほうが良いんですよね。
例えば、箸の使い方がうまくできない場合
- 矯正用の箸を使ってみる
- イスの高さを変えてみる
- 料理の食材をカットする大きさを変えてみる
みたいな感じで、変えてみる。
失敗したときに厳しく注意したほうがいいこともある
- 誰かを傷つける恐れがあるとき
- 命に危険があることをしたとき
には、基本、厳しく叱ります。
何回も失敗を経験させるわけにはいけないからです。
子どもに注意するときには、本気の気持ちが伝わるように強くしっかりと伝えます。
そのうえで、もし失敗してしまったのなら
をいっしょに見つけて再発防止を自覚させます。
失敗したとき無暗に子どもを叱るのはNG
子どもの失敗を叱ると
- 挑戦しなくなる
- 自主性がなくなる
- 指示待ち人間になってしまう
ことがあります。
なんでも無暗に反射的に叱るのはNGです。
- 本人が失敗だったと認める
- やり方を改善する
という2点に重点を置いて、子どもと話をします。
「叱る」のではなく、あくまでも話し合いです。
親からすれば「人生の先輩である親の言う通りにやってみなさい」と言いたくなりますよね。そのほうが親にとっては簡単なのですもの。
しかし子どもはそれでは納得はしません。
自分という個性があるので、親とは違う考え、やり方がしたいんです。
そこを親子で納得し合えるようにすり合わせていく会話が大事なんですよね。
交渉のようなものですね。
「失敗してもいいんだよ」で子どもは何でも挑戦してみようと思える
失敗をすると、それだけで恥ずかしい気持ちになりますよね。
失敗したことで叱られた経験があれば
- 怒られたくない
- できるかどうか不安、心配
- どうすればいいのか考えるのが面倒くさい
という気持ちになってしまいます。
私もよく叱られてばかりでしたので、叱られたときの子どもの気持ちがよくわかります。
「失敗してもいいんだよ」って自分で言ってみてください。
自分に対してでもいいです。
子どもにも。
どうでしょうか?
心が安らぎ嬉しくなりませんか?
そのあとに
- ちょっとだけやってみようかな
- 楽しそう
- できるかも
といった言葉が浮かんでくるんですよね。
この流れは「失敗してもいいんだよ」って言葉を言ってもらう経験をしなければわからないことなんですよね。
もし「自分が言ってもらったことがないからわからない」というのであれば、自分が何かで失敗してしまったときに自分に言ってみてくださいね。
それだけでも、同じような気持ちになります。
まずは親自身から「失敗してもいいんだよ」って、何かうまくいかなかった自分を許してあげてくださいね。
「失敗してもいいんだよ」と積極的に言うために親ができること
「失敗してもいいんだよ」って、親が言うのは、けっこう勇気がいるんですよね。
- 子どもがやりたいことしかやらないんじゃないか?
- 「失敗してもいい」を言いわけに怠けてしまわないだろか?
と心配になるからです。
親が考える心配は、子どもの心配ではなく「自分が心配をしたくない」と思う気持ちからきているんですよね。
子育てに不安や心配はつきもの。
「失敗してもいいんだよ」って言ってみて、思うようにいかなければそのときにまた考えればOK。
やってみるってことが大事なんですよね。
子どもが失敗しそうな経験も「やってごらん」と応援してあげる
子どもがやってみたいと思うのはいいけれど、どう考えても大人目線で見てそれは失敗するよねってときがありますよね。
あれこれとアドバイスしたくなりますが、できるだけ最低限のことだけに留めておきましょう。
基本は肯定的に受け止める。
- 誰かを傷つける恐れがあるとき
- 命に危険があることをしたとき
でなければ、危機管理ができているか確認しながらやらせてあげるように話しをします。
こんど○○しようと思ってるんだ、すごいでしょ!
そうなんだね、いいんじゃない楽しみだね
もし△△だったらどうするの?
大丈夫、○○だから
わかったよ、やってごらん。
やってみたら感想聞かせてね
と、こんな感じ。
ちょっと気になることを「✖こうした方がいいんじゃない」ではなく、質問形式で問題が起こった場合を想定して聞いてみる感じがいいですね。
そのときには子どもは素直に受け止めないかもですが、頭の中には引っかかりとして残っているようなんですよね。
行動するときには、親に言われた言葉(忠告のような質問)もどこか無意識に考えに入っているようなんです。
「素直に聞かないから、言ってもムダ」なのではなく、素直に聞かなくても耳に入れておくことも大事なときもあるんですよね。
あまり多すぎては逆効果なので、質問はこれだけは知っておいて欲しいと思うこと1、2個までで留めておきましょう。
「失敗してもいいんだよ」って声に出して言ってあげよう
自分だけが不安。自分だけがうまくいかない。
行動できずにいるのは、失敗する恐れがあるからなんですよね。
何か新しいことをするときには、失敗の可能性は誰もがゼロじゃない。
みんなも同じ。
「失敗はしてもいいんだよ」って声に出して子どもに言ってあげましょう。
「何かを達成しなくたっていい。やってみるだけでもいいんだよ」って。
親の姿勢と言葉は子どもの安心感になりますよね。
経験はどんなに小さなことでもいいんです。むしろ初めは本人がこれならできそうと思えるぐらい小さい子とのほうが◎
何でも挑戦してみようと思えるし、経験から自分なりの道を開拓する強さが身についていきますよ。
失敗をしたときに【次にできそうな改善点】を具体的に言わせる
失敗したときには「よく頑張ったね」と声をかけ労います。
自分だけのことで失敗をしたのなら相談をされる以外は余計な口をはさみません。
子どもにとって言いたくないこともあるからです。
ただし
- 誰かが絡む約束をしたとき
- 自分から○○をやると公言し、次も挑戦したいと言ったとき
には
- 「失敗だった」ことを認める
- 「次にできそうな改善点」を見つけ具体的に言ってもらう
ようにします。
誰かに公言するということは相手を巻き込むということ。責任が発生するからです。
この2つは、自主的に何かをするためには欠かせないことなんですよね。
自分と誰かが関わるやりとりが発生した場合には、説明責任が発生するんです。
このモヤモヤをなかったことにするから、関係性がこじれていきます。
私のことなんだから関係ないでしょ
では済ませません。
子どものやりたいことのために家族は協力しているわけです。
- サポートして生活時間をずらす(入浴、食事、就寝の時間、送迎など)
- 家計のやりくり(家族が協力して収入を確保、または節約など)
関係ないでしょというスタンスであれば、自分のことを自分でできるようになるしかないんですよね。徐々に自立するってことなんですよね。
誰かしらに協力してもらって今があることを自覚できれば、関わる人に説明する必要は納得できるでしょう。
人と関わるときの姿勢と責任みたいなものは、家族内の人間関係においても子どもに教えておきたいことですね。
自分の気持ちを言葉にするのが苦手な子もいますので、その子のペースで少しずつ改善方法を言えるようになるといいですね。子どもが重荷になりすぎない程度で長い目で付き添ってあげてください。
いろんな子がいますし素直な子ばかりではないですよね。うちの子2人もまったくタイプが違います。親の言い分をまったく受け入れない場合もるんですよね。
親が負担になり過ぎるのであれば「自分のことを自分でできるようにしようね」と伝えできなくて困るのは本人だと割り切ることも大切。
中高生になってくると、どこまで親が介入するか悩むところですが
- 家族生活に支障があること
- 子どもの身に危険がありそうなこと
は、家にいる以上は親が介入する必要があると考えます。
親は人生の先輩であり家族のリーダー「心の器」と「責任ある態度」の両輪で対応する
子どもに何かを教えようとすれば、親がお手本となってやってみせることが一番伝わりやすいです。
家族は小さな社会(コミュニティー)
家族で協力して家庭生活を楽しく健康に暮らしていきたいですよね。
親は家族の中ではリーダーの役割。生き方みたいなことのビジョンを示す役割でもあるんですよね。
話しを聞きたい、ついていきたいリーダーは
- 「心の器」見守る、受け入れる余裕がある
- 「責任のある態度」いざというときには責任をとる覚悟がある
ではないでしょうか。
子どもを育てるときには、ここぞのときに「人生の先輩(家族のリーダー)としての心の余裕」と「責任(覚悟)」を見せるときも大事なんですよね。
子どもに話しを聞いてもらえないなら、まずは大人がもう一段成長することを目指す必要があるんだなと今、思春期の子どもとのやり取りで実感しています。
まとめ
私は同じことを繰り返す子どもに、とっさに叱ってしまうことがありました。
そうすると子どもが叱られるのがイヤで挑戦(行動)しなくなったんです。
そんな経験からも自分にも子どもにも「失敗してもいいんだよ」という言葉が大切だとわかりました。
実際にこの言葉を言うようになってから、子どもの行動はだいぶ変わり
「目の前のちょっとしたことをやってみよう」と思い始め行動し始めています。
子どもがやってみて失敗したら
- 「このやり方じゃなかったんだ」と失敗を認める
- そして次にどう改善したらよいのかを決める
ことを教えたいですね。
家族(小さな社会)では、親がリーダーの役割となり「心の器」を広げ「責任ある態度」で行動でする。
親子で切磋琢磨しながら失敗を恐れずに学び成長していきたいですね。
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