「うちの子、勉強ができないのはどうしてなの?」
「この子をどうすれば良いのかしら?」
親は悩みますよね。
勉強が苦手なのは子どもが悪いんじゃないんです。
その子の力を発揮できる環境と方法が間違っているのかもしれません。
苦手なことを無理やりできるようにするのは、とても難しいですよね。
しかし、環境や生活習慣、考え方を変えてみるとできるようになるんです。
もうひとつのポイントは「脳の仕組みや働きについて理解してから対策を考えてみる」ということ。
「人間が行動するときにどうすれば良いのか?」
を知るには、まず脳の仕組みについて知っておくのがおすすめです!
「日本学術会議>おもしろ博物館>学習と記憶」では小学生にもわかりやすく図解で脳の機能についての説明が書かれていますので参考にしてみてくださいね。
前回の記事では、勉強が苦手な子の特徴について書きました。
勉強が苦手な子に共通する特徴7つ
・興味がコロコロ変わる
・単純作業が苦手
・効率重視
・疲れやすい
・欲求に従いやすい
・感情の波が激しい
について、我が家で実践している勉強が苦手な子の特徴に合わせた改善策を見ていきましょう!
勉強が苦手な子の行動を改善するには、表面的な学習方法だけでなく根本的な子どもの特徴に合わせたやり方を探っていきます。
勉強するときに必要な環境と対策にポイントをおいて見ていきますね。
【落ち着きがない】ときの対策
落ち着きがないのは、周囲の情報を敏感に受け取りやすいため気が散りやすい状態。
目や耳、感触などといったあらゆる感覚から情報を受け取り、反応してしまうからなんですね。
反対に自分が興味がないことには鈍感なくらいのこともありズボラなことも。
自分も含め他の人を見ていて思うのは、人間の仕組みを考えたときに「人がその行動するのは脳からの指示で動いているんだなぁ」ということ。
ひとりでいるときにも落ち着きがないのは、頭の中でいつも何かの考えが行われていて、突然ひらめいたり気づいたりの楽しさや驚きが渦巻いているから。
人によっては、頭の中が不安、心配などの考えの要素に振り回されてしまっている人もいるのかも。
落ち着きがないと思われやすい人は、一般的な人より多く頭で考えていることが連動して身体に行動として表れているように感じます。
イライラすると貧乏ゆすりをしてしまう人いますよね。
普段は落ち着いている人でも、そういう行動は多かれ少なかれありますよね。
小学生のうちはできるだけ大人の見ている場所で勉強する
現実的にはリビングの隅、キッチン近くの場所など、親の目が届く場所での学習がおすすめです。
子どもは大人がいない場所では、約束やルールを守れないことがよくありますよね。
好きなこと、興味のあることに、どうしても気がいってしまい行動してしまうんでしょうね。
勉強に興味が持てないうちは、大人がわからない部分を指摘してあげて、クイズやパズルのように楽しみながらわかりやすく教えてあげる。
そんな感じのイメージでいきましょう。
あれ?これわからないなぁ
と思ったときはそのことに興味を持っている瞬間なんです!!
そのときにすぐに聞ける状態がとても大事で、その場で聞く(知る)ことができなければ
まぁいいか
で済ませてしまいます。
そうならないために大人のさり気ない声がけは、やり過ぎは良くないですがとても大事なんですよね。
初めから1度できちんとできる子なんていないんじゃないでしょうか。
子育てって、地道に根気のいる作業のくり返しですよね。
シンプルで情報の少ない環境で勉強する
目的を達成するために必要最低限なものだけを周囲に置くようにして、環境を整えるようにします。
落ち着きがない状態というのは何らかの外部から刺激を五感で感じとって、敏感に反応し行動してしまっている状況に思います。
図書館や美術館などの私語や雑音がない場所では、落ち着いていられる自分に気づくのではないでしょうか。
一方、同じ図書館でも
①ランダムにたくさんの本が配置されている図書館
②一定の余白があって規則的に整然と本が並んでいる図書館
①と②では、その空間にいるときの感情が違うんですよね。
目や耳から入ってくる情報が多いほど、勝手に脳がその情報を処理しようと動いてしまっているようにも感じます。
そのためにあっちこっちに刺激があるために、必要のない情報に振り回されてしまっているんじゃないかな。
そのときに必要なものだけを机に置く
勉強に必要な資料やテキストもその日に取り組む分だけを目に入るようにして、その他のものはできるだけ視界にはいらない場所に収納するんです。
参考にする資料などは手に届く場所に置くのはOKなのですが、机の上には辞書などのみにして、机の横に問題集と参考書が整理できる本棚を別に用意するのがおすすめですよ。
勉強机は、天板と脚のみの広めでシンプルなものが◎。
子ども部屋で勉強する場合
できればダイニングテーブルでもいいので、小学生のうちは親のそばでの学習がおすすめです。
上の子は中学生になってから自分の部屋で勉強するようなりました。
そのときに対策したことは
- 机の周辺はパーテンションやカーテンで区切る
- 趣味の本やマンガ、おもちゃは見えないように棚に布を掛ける
- スマホ、パソコンなどの学習に関係ないネット環境は勉強する場所に持ち込みさせない
- 勉強スペースで休憩はしない
などです。
少し疲れたから休憩しよう
ちょっとだけ昼寝をしよう
というときは、勉強するスペースとは別のリビングとして使用しているスペースなどに移動して休憩するようにします。
身体全体でこのスペースは
と覚えさせる感じで習慣化するようにしましょう。
勉強スペースにベットがある場合でも、できるだけ別の場所(部屋)のリビングなどのくつろぎスペースで休憩させます。
机に伏せて、ちょい昼寝も✖に!
机は勉強するところ。この観念を体からしみ込ませる感じです。
面倒でも休憩場所で休憩する習慣にしたほうが、気持ちの切り替えがしやすいですよ。
ある日、実際に夕方に勉強中、子どもが勉強中に机の横の床でちょっとだけ休もうと横になったときがあったんですよね。
その日は、夕食までリビングまで戻って来なかったので
勉強を頑張っているんだな
と思っていたのですが
ちょっと休憩のつもりが夕食で声をかけるまで床で寝てしまっていたんですよね。
結局、宿題とか期限が決まっているものであれば、その日はできる時間が無くなるわけです。
子ども
どうしよう!!
なります。
リビングでもちょっとのつもりが長く寝てしまうときもありますが、5~10分休むと自分の部屋に行き自分の勉強(宿題)の予定に戻ります。
「勉強時間の途中休憩では、同じ子ども部屋にあるベッドで休憩はしない」と子どもとルールを決めましょう。
「休憩するときはリビングで!」としてしまった方が、移動する行動の負担を差し引いても、親子にとっても心理的負担からしてもメリットがあるんです。
小学生のうちの勉強は自宅や塾などがおすすめ
小学生のうちは
- 公共でのルールやマナーがわからない(守れないときも)
- 親(見守る大人)のいない場所では遊びたくなることが多い
ので、親がいる自宅、教師などが見守る環境(塾や家庭教師、アフタースクールなど)が良いですよ。公共の場所で子どもだけで数人で行くと、はめをはずしてしまうことがまだあるみたい。
図書館でも注意されている子も見かけます。
遊びたい年頃で受験が近いわけでもなければ、親や先生が見ていなければ勉強をする理由がないんですよね。
小学校高学年ぐらいから、専門的な知識がない親が勉強を教えるのが難しくなってきます。
小学生で毎日、少しずつ自宅勉強をした方がいい理由は、小学校の学習はそこから先の勉強のすべての基礎(土台)となっているからです。
これに尽きると感じます。
中学校での勉強につまづくとどんどん置いてけぼりになってしまい、授業がつまらなくなってしまします。
中学校で小学校のわからない部分をおさらいしていては、日々、先に進んでいく授業には間に合わないんですよね。
中学生は毎日がほぼ6時間授業、部活をやっている子が多くいます。
放課後に自習をしようとしてもできる時間は限られますし、身体も疲れています。
だからこそ小学生のうちから
- 毎日のコツコツ短時間でもいいから勉強する習慣
- わからない部分を無くす
ことに注力して、効率良く勉強すること身につけるようにしたいですね。
高校、大学、社会人になっても『時間を効率的に使っていく考え方と方法』が身につくとレベルUPしていけるんですよね。
できるだけ早い時期から、学びのコツを知って無駄なく勉強するようにしたいものです。
まぁ、実際に行動をし続けるのが一番難しく、私もまだ修行中ですが・・・(;’∀’)
時間は有限なので、こうなりたい自分に向かって今必要なことに目を向けて焦点をあてるのが重要なんですよね。
中学生になったら図書館の自習室を利用するようにするのも◎
中学生は
- 受験対策
- 成績を上げる
などの目標を持って学習している状況ですし、どういうことが周囲に迷惑になるのかを考えていける時期でもあります。
まだ、親ではない第三者の方から注意やご指摘を受ける経験もときには必要なことだと感じます。
もちろん家では
公共の場所でみんなが集まってうるさくしてはダメだよ
図書館に行く目的を忘れないでね
と、ときおり伝えるようにしています。
中3夏休み明けぐらいから高校受験が近づくと、学校の友達何人かと放課後や休日に待ち合わせをして図書館で勉強をするのが楽しいみたいです。
図書館で話してたらダメだから
って、言ってますし、話しを聞く限りみんな真面目に勉強しているんですよね。
休みの日に勉強したあとにみんなで軽く外で昼食を食べるのもうれしいんでしょうね。
自宅なら雑音のない勉強だけに集中できる部屋。
他には、図書館、塾の自習室など親以外の見守りがあるような場所が◎
場所を変えたり、ちょっとした息抜きをしながら仲間といっしょに勉強を頑張っているのが楽しみでもあり心強いようです。
【興味がコロコロ変わる】ときの対策
気分は周囲の影響とは関係なしにコロコロと変わっていきます。
なぜなら、頭の中での思いつきの頻度が多いため。
いつも楽しいこと、ワクワクすることを欲していて空想するのも大好きなんです。
- もし○○だったら
- ○○したら楽しそう
- ○○っていいよね
なんてことを、あーでもないこうでもないとくり返し思いついちゃうんですよね。
止めたくても、止まらない。
次の興味への集中がない限り、考えが止まらないんですよね。
勉強に関しての細かいスケジュールはあえて決めない
教材は10~15分ぐらいの課題を何種類か用意しておく。
毎日のやることが同じことのくり返しだと、あえて違った行動をとりたくなるんですよね。
本人は「変化」「新鮮さ」が好きなんだと思います。
計画的に細かくきめるのではなく気分によって「今日はこれをやろう!」と自分好みに自由に進められるスタイルが向いています。
目の前にわかりやすいご褒美を用意する
みたいに目の前にわかりやすい報酬があった方が、サクッとやってしまおうと思えるんですよね。
具体的には
- あらかじめ、やるべき課題を絞仕込み1コマずつこなしていく
- 休憩をこまめにはさむ
- 終わったらおやつを食べる
などです。
短期集中なら得意なので、気分転換の休憩をはさみながらその積み重ねを続けていくようにします。
【単純作業が苦手】なときの対策
「コロコロと興味が変わる」特徴からもわかるように、同じことをくり返しやるのが苦手です。
「つまらない」と感じてしまうんですよね。
とくに
- 一度やった問題を解く
- くり返し書いて覚える
というやり方が嫌いなんです。
気分転換を心がけて!新鮮さで変化を
逆に言えば、似たような問題や同じ言葉であっても違う問題集やアプローチの仕方であれば「新鮮」に感じてやってみようかなとなることも。
具体的には
- 10分か15分で集中して問題に取り組むようにする
- 休憩をはさむ
- やる気が落ちるようならば、他の単元、教科、やり方を変えランダムにやるようにする
などが有効。
とにかく気分を変えてリフレッシュ!勉強方法にも変化をつけてみてくださいね。
【効率重視】なときの対策
結論は、そのままでOK!
ただし、本人が
- 思ったように上手くいかない
- 良い結果が出なくて悩む
のであればそのタイミングで他の方法を提案してみるのも◎
自分流でもいい!やり方を試行錯誤しながらコツコツ続ける
自分流でいいのでとにかくコツコツ続けられることが大事!
効率的にしたいというのは、言われたままをやるのではなく自分流に簡単にやりたくなるんでしょうね。
効率重視な考え方は、とてもいいように聞こえますよね。
じつは、そうではないことも。
勉強が苦手な子の場合には、わからないことに対して途中を省いてしまう傾向があるんです。
- 早く終わらせたい
- 簡単にやりたい
- なんとなく、これぐらい
みたいな感じで、わかっていないことに対して感覚でラクな方を選んでしまうクセがあるんですよね。
本人は効率重視でやっているつもりのようですが、結果、当てずっぽうのような感じなので間違いが多く、結果に結びつきません。
なぜなら
- その方法が自分に合っていない
- 結果、もっと時間がかかってしまう
からです。
合わない方法を嫌々やるよりは、時間がかかったとしても自分流でもいいから行動を続けられる方が良く、決してムダではないんです。
そうやって何度も感覚のままにやっていくうちに、出題傾向や問題の意図に感覚的に気づくときもあるんですよね。
そのためのは、人一倍の経験値を積むしかないんですよね。
本人のやりやすいやり方で少しずつ失敗から学ぶことがあるのならば、結局は余計に時間はかかるけれども、できるようになることもあるんです。
勉強が苦手な子は遠回りや時間がかかったとしても、自分に合ったベストな方法を見つけ出すチャンスがあるってことです。
コツコツと行動を続けられるように親ができることは
- スケジュール管理をするためのサポート
- 予定を忘れないように声がけでさりげなくサポート
です。
うちの子も使っています。
根気よく程よく子どもに関わっていけるといいですね。
できるだけそのままで見守る
子どもが自分流にでも勉強しているのなら、その場では親は口出ししないのが◎
子どもがこだわった勉強のやり方で苦戦していたら、親はもどかしくて口出ししたくなりますよね。
小学校高学年にもなると勉強のやり方について口出しされるのはとくにイヤみたいです。なので子どもが行動を止めていないようであれば見守る姿勢でいけるといいですね。
自分流にしたい欲求が強いと、他の人がなんといっても聞き入れようとしないことがあるんですよね。
その場合は、無理強いをせずやりたいように自分流にやらせましょう。
良い結果が出なかったタイミングでほかの良い方法を提案してみる
一度、自分の思ったやり方でやってみて、それでもテストの点数、通知表などの結果が良くないときに「別のやり方をした方がいいのかもしれない」と思えるみたい。
そのタイミングで
この問題のどんなところがわからなかったの?
と聞いてみることで客観的に子どもの苦手とする課題を発見して、良さそうな具体的な方法を提案できるといいですね。
私はよく
今、この子に必要なのは○○かも!
と頭に浮かんだキーワードをインターネットを活用して関連することを徹底的に調べます。
勉強が苦手な子は親が提案したことでも自分が「やってみようかな」と思わなければやろうとしません。
そのため勉強が苦手な子の場合は親が提案したとしても「やってみようかな」と思うことは、自分で考えた結果なんですよね。
勉強の効率化の成功談を見せる
子どもが停滞しているようならば、さまざまな勉強法の本、動画を見せてみるのもおすすめです。
実績がある人が発信しているできるだけ効率化された、理にかなった勉強法なら子どもも納得しやすいみたい。
子どもの納得感のある勉強方法を提案してみましょう!
こんな本とか動画あるよ
ふ~ん、これならできそう!
簡単そうだね、やってみる
【疲れやすい】ときの対策
勉強が苦手な子は、日中に神経が過敏気味になっているせいか実際に運動や行動をそれほどしていなくても疲れやすいのが特徴です。
食欲も人一倍あり、食いしん坊で元気なのですが、周囲と比べてスタミナがない感じがあります。
今日はとくに何もしていないのに、なんだか眠くてしょうがない
昨晩はよく寝たのに、今日は何もしたくない
本人に自覚がないけれども身体は疲れている状態があるんですよね。
そんなときは「脳(頭)が疲れているのでは?」と考えてみてください。
脳が疲れているなんてなかなか自覚することはありませんよね。
人体の仕組みからすれば喜怒哀楽の感覚を認識するのは脳なのですから、まずは脳を休ませることを意識してみましょう。
こまめに休憩をとる
疲れに気づかずにいると、どんどん溜まっていって回復に時間がかかってしまいます。
勉強が苦手な子は欲求に従いやすい特徴も合わせ持っているので、自分の状況に気づかずにムリしすぎる傾向があるんですよね。
とくに
- 勉強する時間
- スマホやタブレットを自由に使える時間
など集中して脳を使う作業のときには、最大で30分に一度ぐらいの頻度で頭を休めるようにするのがいいですね。
ちなみに我が家の小学生がタブレット(スマホ)を自由に使用する時間は平日1時間半、休日2時間半までにしています。
何か調べものをしたいとき、学習系アプリ、お絵かきアプリを使用する場合には、使用理由を聞いてからその都度、時間を足してあげる場合もあります。
例えば
のような感じです。
疲れている日は無理をせず昼寝をしよう
予定していた勉強や宿題があったとしても、子どもが学校から帰ってきてソファーなどでウトウトして寝てしまうことがあるんですよね。
疲れているときには、まずは昼寝をさせてあげましょう。
たぶん夕食までは起きないかもしれません。
その日の自宅学習はなしでもOK。
宿題があるようなら、子どもにどうするか聞いてみて今日中にやると言えば、夕食後にやるようにしてます。
時間が遅くなるようなら
次の日の朝に早めに支度してやる?
と提案してみます。
どちらにしても子どもが納得するように話しをしていつやるかを決めます。
疲れて寝ちゃうこともあるよね。こんな日もあってもいいんだよ
と子どもに言ってあげられるといいですね。
これは子どもに言っているようでもあり「自分が疲れているときも無理しなくてもいいんだ」って言っていることでもあるんですよね。
とても気持ちがラクになるんです。
小学生の睡眠はできるだけ9時間ぐらいとるように!決まった時間に就寝
小学生のうちは9時就寝、6時起床の9時間睡眠を心がけています。
睡眠は体、心、脳を休ませるという意味でとても大切です。
しっかりと寝ることができれば、ストレスに感じていたことも忘れることもできますよね。
体調を崩さないで元気に過ごすためには規則正しい生活の決まった時間に睡眠が大事なんですよね。
疲れていて昼寝をしてしまって寝つけないときは、食後に30分ほど音楽を聴いたり読書とかで気分転換してから寝るのも◎
スマホ、テレビなど動画は刺激が強いため、夕食後~就寝前までは見ない約束にしています。(とくに小学生のうちは)
【欲求に従いやすい】ときの対策
欲求があるのは自然なこと。
ただ状況に応じて、自分の欲求を我慢する必要もありますよね。
勉強が苦手な子は、その「我慢する」ができないというわけです。
やるべきことがあるときには
✖「無理やり我慢を覚えさせる」ではなく
○「やるべきこと」→「やりたい」に近づけるようにしていきます。
勉強を「やらなければ」から「やってみようかな」に変える
勉強について「やりたい」というより「やらなければ」でやっている子も多いのではないでしょうか。
そのままの状態で子どもの欲求に従ってばかりいると、勉強はいつになってもやることはありません。
「やらなければ」では動く気にはなれませんが「やってみようかな」に変えることができればどうでしょうか?
いきなり「やりたい」に変えることを目指すのではなく「やってみようかな」ぐらいで大丈夫!
「やってみようかな」と思えると環境を整えてあげれば行動へ移せます。
そうすると、やってみて「わかること」「感じること」があるんですよね。
ひとつでも「できる」感覚がつかめれば、自信がどんどんついてきます。
そうなれば、少しずつ前進しもっと課題をできる自分になりたい欲求が芽生えてくるんですよね。
最終的には
「勉強ができるようになりたい!わかるようになりたい!」
という欲求に変わることだってあるんです。
最短勉強法でもOK!好きなことをやる時間を増やせるよ
子どもには小学生の勉強への取り組み方の大枠をイメージさせてあげます。
勉強はひとくくりにするのではなく
- ○○テストならば、その○○テスト対策をする
- 世の中の仕組みを知るために、学校の授業を理解する
- 自分の興味や強みを強化する
- 家庭や学校以外だけではない世界を知る
を目的別に別々に考えて取り組んでいくのが◎
こうしてみると「やってみようかな」と子どもが思える勉強もあると思いませんか?
ちょっとだけ親が視点を変えてみると、子どもにできる声がけや提案も変化していきますよね。
ちまたでいう家庭でする勉強は「テスト対策」なんだと思います。
テスト対策は、ゲームを攻略するかのように効率的な方法でサクッとできればOK。
同時にその他の勉強も楽しみながら強化していけば、社会に出たときに問題に出会っても攻略しやすくなるんですよね。
結果
好きな時間がたくさんできるんだよ!
ってことを子どもに教えてあげたいですね。
わからない部分をなくすだけでいい
勉強は学校で学習したものであれば初めから短い時間でできる課題にして、必要なことだけでいいんです。
具体的にやるべきことは
だけの最低限でいいんです。
自分が学んだ中で「できないこと、わからないこと」の部分を「できる、わかった」に変えていくことが重要なんですよね。
「わからないことを聞きたい」と思ったときにすぐに聞ける環境にする
「自分がわからない」状況のときに
そう思ったときにすぐに聞ける状態がベストなんですよね。
小学校低学年のうちは、親のいるリビングで自宅学習をした方がいい理由もこれです。
小学校高学年からは親以外に勉強を教えてもらえる環境を用意する
小学校高学年ぐらいになったら、反抗期もありますし勉強も難しくなります。
できれば第三者からの存在に頼った方が、親も子どももやりやすいでしょう。
とくに勉強に関しては親が言うのと、学校や塾などの先生から言われるのは違うんですよね。
子どもには生活習慣やしつけなどのように、親だから言えることもあると思います。
しかし、小学校高学年からの勉強や習い事などに関しては、あくまでも影のサポートに徹するのが良い立ち位置だと感じています。
【感情の波が激しい】ときの対策
勉強が苦手な子は、感受性が豊か。あらゆる刺激に反応しやすいのが特徴です。
感情は何かに反応している状態ですよね。
感情の反応が大きく現れる分、結果的に疲労感を感じやすくなります。
本人も疲れやすくなるのですが、周囲の人にもその気持ちが伝わりやすく同じようにジェットコースターに乗った後に似た疲労感が。
周囲の人の中にはそれが楽しい人もいるかもしれませんが、本人は冷静に判断できない場面も増えてしまうんですよね。
感情がフラットな状態を意識させる
感情的になっているときには、落ち着くような環境を用意すると◎
感情が豊かなことは楽しい感情を存分に味わえることでもあり、日々が楽しく感じることにもつながると思います。
その反面、ネガティブな感情も人一倍大きく感じやすくもあります。
見た目ではさほど気にしていないように見えて笑顔でいても、知らぬ間に疲れが溜まっていて心が消耗しやすいことでもあるんですよね。
子どもが興奮状態でいるようならば
少し落ち着いてみようか
と声をかけ、お茶かおやつなどで穏やかな静かな時間を過ごすように演出します。
穏やかな音楽をかけるのもいいですね。
家族がくつろぐリビングには
- 観葉植物
- 優しい雰囲気の絵
- 綺麗な景色の写真
- 子どもたちの描いた色彩鮮やかな絵や工作物
などを置くと、穏やかな空間になりやすいですよ。
「心の運動が激しい→心が消耗しやすい」ことを自覚しよう
『感情の波が激しい』というのは、言い換えれば『心の運動が激しい』とイメージするとわかりやすいです。
もっといえば、身体の仕組みから考えると脳が反応しているとも考えられそうですよね。
さまざまな情報を知らぬ間に感知しやすく、反応してしまう。
それなのに本人は感情の波が激しいことによって心が消耗しているのに自覚がないんです。
思いっきり楽しむ、悲しむ、悔しがるなどのことが悪いわけではなく、心が激しい運動をしているような感じなので心の疲れを感じていることに自覚するようにします。
夕方から夜は穏やかに過ごす時間を持つ
夕方から夜は、元気があっても身体も心も疲れてきますよね。
- ひとりでぼーっとする(情報や人に触れずに脳を休める)時間を作る
- 水を飲む、軽いおやつを食べる(一服する)
学校から家に帰ってきてから就寝までは、心と身体を少しずつ穏やかになるような環境になるように意識します。
そうすることで布団に入ってからすぐに眠りにつくことができ、深い眠りがとりやすくなるんですよね。
運動や得意な表現方法でストレス発散する
抱えているエネルギーを発散させてあげる時間を作るイメージです。
子どもは好奇心がいっぱい!
ああしたい、こうしたいという、自分がやりたいことがたくさんあるでしょう。
他のやりたいことをすべてやっていては、興味のない勉強をやる時間はありません。
そういうわけにもいかないときもあります。学校での授業もそうですよね。
だからこそ家では
- 毎日好きなことを我慢しなくていい時間を作る
- 感情が高まっているときには その感情を発散する
ことができるようにしてあげたいですね。
うちの子も帰ってきたらすぐ
ねぇ、聞いてよ!
今日ね、○○くんがさ‥‥
わかったから、まずは早く手を洗っておいで
と「学校でモヤモヤしたこと」「面白かったこと」などを手も洗わずに話し始めることがしょっちゅうです。誰かに話したくて仕方がないのでしょうね。
勉強が苦手な子に限らず、感情は湧き上がってしまうと止めることができませんよね。
大人になれば感情が湧き上がっても、状況によってはそのままの感情を表に表すことせずにコントロールするようになりますよね。
それは立場や状況に応じて、行動していくことが求められるからなんですよね。
子どもたちも幼稚園や小学校に行くようになる頃から、少しずつ自分の楽しみたい欲求をコントロールして行動する状況が増えていきます。
本来は、大人だって楽しいときにはおおいに楽しみたいし、悲しい、悔しいこともしっかりと感情を認めてあげたいんですけどね。
そのままの感情を学校や社会などでは表現できないことのが多いですよね。
ですから家にいるときにはある程度の感情のおもむくまま発散はさせてあげましょう。
ストレスが溜まっていてネガティブな感情があるときは
- 感情の捉え方
- 発散の仕方
に工夫が必要なんです。
そのコツを教えてあげましょう。
ストレス解消の方法は
(長くても5~30分以内で時間を決める)
具体的には
- 好きな歌を聴く
- 絵を描く
- 散歩する
- ストレッチ
- ダンス
- その他の好きなスポーツ
- 目をつぶって深呼吸→フラットな(静かに落ち着いている)状態を意識させる
などです。
一時的にでも満足できると、興味がないこと苦手なことも
少しならやってもいいかな
と思えるんですよね。
好きなことするのが一番!!
何も考えられないときにはストレッチや散歩などでもいいし縄跳び、バトミントンなど適度な運動もいいですね。
体がほぐれると心もほぐれることがありますよね。
勉強中は30~60分毎に5~10分程度の休憩をはさむ方が、集中しやすいみたい。
よく考えれば学校の授業スタイルも同じような感じですよね。
休憩時間には、音楽を聴く、動画を見るなど好きなことをすることで気持ち的には満足するんですよね。
ネガティブなことは直接的な言葉でない伝え方をしよう
勉強が苦手な子が伝えたい気持ちがあるときには、考えるよりも反応しやすいのでつい思ったことや言いたいことをそのまま伝えようとします。
とくにネガティブな発言は、聞いている人も話している本人も嫌な感情を呼び起こしてしまうので、やんわりと伝える方法を教えてあげましょう。
「雰囲気が伝わればよい」
というぐらいに直接的でない伝え方をできるようになるといいですね。
ネガティブな感情は直接的な強い表現ではなく(ぼかす感じで)
✖「○○くんの嫌いなんだよね」ではなく
◎「○○くんあまり好きじゃないんだよね」
◎「○○くんちょっと苦手なんだよね」
と伝えてくれたら聞いている人もイヤな気分にならないよね。
家の中でネガティブな言葉が飛び交うと家族も心の消耗を感じやすくなりますものね。
家族以外の人間関係を保つためにもおおいに役立つと思いますよ。
ポイントをおさえて規則正しい生活習慣を身体で覚える
体調が悪いと感情的になりやすいことが多いですよね。
あれ、今日は何かイヤなことでもあったの?
と感じるような、子どもの機嫌が悪いときありますよね。
心と身体と子どもの欲求のバランスがとても大事!
が重要なんですよね。
できるだけその日の疲れや欲求はその日のうちに処理していくように心がけます。
家に帰ってきてからは
- 好きなことを楽しむ息抜きの時間
- 身体を休める休息の時間
- 子どもが好きなおやつ
などでストレスや疲れを解消することができるんですよね。
毎日やることの中でも
- 宿題をやる時間
- 明日の支度をする時間
- 夕食の時間
- お風呂の時間
- 就寝時間
は、できるだけ毎日同じ時間に決めるようにします。
ルールや計画を立てても、欲求に負けてやるべきこと(食事、風呂、宿題など)時間通りに自主的にできないことがとても多いです。
何回も何年も声がけしても。
とは言っても、年単位でみると自主的に動けることは少しずつ増えてきてはいます。
成長とともに対人関係の中で感情のコントロールすることが身につくことも
子どもが成長してくると、家以外の場所(学校、習い事、友達関係、ご近所など)では感情をコントロールするようになりますよね。
言いたいことがあっても、ニコニコして余計なことを言わず我慢する
なんてことも、あるのでは?
自分と違う考えの人と関わるときには、思ったことや感じたままをそのままに表現していたら、ケンカやトラブルになります。
友達のケンカやトラブルを見て、または誰かに注意をされてこういうときにはこうした方がいいなと処世術を学んでいくのでしょう。
また、素敵だなぁと感じた大人のマネをしてみているのかも。
子どもによって成長のスピードはまちまちだけど、成長とともに自分の感情のデメリットとなる部分の表現を控える術が身についていくんですよね。(周囲の大人や人間関係のやり取りで学んでいく)
お子さんによっては
- 人と関わりたがらない子
- 周囲の雰囲気を感じ取るのが苦手な子
- 極端に人に興味がない子
などの場合には、親や大人が子どもに合わせた社会のルールや処世術を実践授業のように少しずつ教えていくのが良いですよね。
私も気づいたときには、その都度
こういうのは嫌な気分になっちゃうから、やめて欲しいな
と、できるだけやんわりと伝え合うようにしています。
家族間(一応、家族もひとつの社会です)のやり取りもお互いに気持ちの良い関係を築いていく心がけは外と何も変わらないと思うんですよね。
感情が湧き上がることはコントロールできない!その日のうちに休息とストレス発散をしよう
湧き上がる感情は止めることはできませんが、感情を表に出すのを抑える場面は日常にはありますよね。
子どもも成長とともに少しずつ自分の感情を抑える場面も増えてくると思います。
自分にはどうにもできないこともありますし、納得できない状況にはストレスが溜まっていきますよね。
そのストレスを溜めないようにその日のうちに休息や発散する時間を作るようにしましょう。
うちの子、成長してきたわ
と思っても
子どもが感情をコントロールできるようになっても、見えないところで(自分でも気づかないときも)ストレスを抱えてしまっていることもあるので注意が必要です。
ストレスを抱えすぎると
- いつもより元気がない
- 体調不良になる
- イライラする
などの変化があるので、子ども本人が自覚がなくても、心のモヤモヤがないかどうか聞いてあげてみてくださいね。
いつもおしゃべりが好きな子が元気がないときは、疲れているか悩みを抱えている場合があるんですよね。
サクッとできる子どもの気分転換する方法
話したがらない場合には無理に聞き出すようにはせず、気分転換に好きなこと、楽しい予定の話題に切り替えます。
- 好きな歌を聴く、歌う
- 大好きなスイーツ動画を見る
- クスっと笑ってしまう動画を見る
- 綺麗な景色、好きなイラストなどアート系の画像を見る
- 好きな本やマンガを読む
などがおすすめです(⌒∇⌒)
こんなのあるよ、これ良くない?
って感じで子どもと会話も楽しめるといいですね。
そんな話もしたくないぐらいのときには
今日は早めに寝て身体を休めるようにしようね
って言ってます。
まとめ
勉強が苦手な子は共通する特徴に合わせ、具体的な考え方と改善策をお伝えしました。
初めは子どもの苦手に感じている困りごとの行動の問題点(伝えるときには良い側面を重視で!)をいっしょに見つけていき言葉にして可視化してあげます。
問題点が子どもも自覚できたら「これならできそう!」という対策をいっしょに考えるようにします。
一般的なやり方ではなく、子どものことをよく知り(観察、おしゃべり)したうえで、子どもの特徴に合わせた
- 環境を整える(変えてみる)
- 仕組みを変えてみる
- やり方を変えてみる
- 自立しやすいシンプルな生活習慣
- 脳の疲れを解消する生活習慣
- 健全に簡易的に欲求を満足させる生活習慣
をポイントに日常を整えていきます。
「子どもが欲求に従って行動しやすい特徴をどう活かせばよいのか?」を考えてみるとできそうなことに目が行きますよね。
子どもの特徴は、良い面に注目をして言葉にして伝えてあげましょう。
最終的にはどれも子どもが「どうしていきたいか?」を自分の口で言ってもらい確認しながら、環境や方法を試していきましょう!
社会に出ても勉強に限らず学びは必要ですよね。子どもが自分に合った続けやすい環境や仕組み、生活習慣を同時に身につけることが勉強も苦でなく楽しめることにつながるんですよね。
勉強だけの対策にこだわらず、全体を意識した対策をしていきましょう。
子どもがいきいきと輝く場所と方法はきっと見つかりますよ。
コメント