「指を使って算数の計算をしているのは、まだ低学年だから仕方がないことよね」
私は、そう思ってあまり気にしていなかったんです。
毎朝の計算ドリルをしているときに、のぞいて見るとひっ算のかけ算をいまだに指を使って計算していたのです。
下の子はもう4年生になろうとしています。
こ、このままで、いいわけないですよね(;’∀’)
「何とか今のうちに改善していかなくては!」
という気持ちに変わりました。
今回は
- 指を使ってしか計算できない子は、なぜなのか?
- このままでいいの?
- 改善方法とは
についてお伝えしますね。
なぜ指を使って計算するのか?
いつものようにリビング脇に置いてある勉強机で下の子が3桁のひっ算の計算のドリルをしていたときに、下を向いて指を折り曲げて数を数えているのを、つい先日、気がつきました。
何で、まだ指を使って計算しているの?
と聞いたところ
だって、このほうが速いんだもん
と下の子。
下の子は、今 自分が知っている方法の中では、指を使う方法が一番良いと思っているんですよね。
それを聞いて
う~ん、このままではよくないよね
と感じてしまったんですよね。
指を使わずに計算できている子でミスも少なく速く計算できる子も現実に、いるわけなんですよね。
そのやり方の違いに本人が気づいていくことができるのでしたら、きっとその子は天才かも。
うちの子の場合には、他の子が指で計算していないのに
「なぜ速くできるんだろう?」
と考えていない。
何の疑問も抱かずにこれまで来てしまっていることが
まずいなぁ
と私が感じてしまう一番の理由なんですよね。
子どもが自ら考えつくことができないのならば、周囲から何らかの考えるきっかけを与えてあげることがよいと思いました。
今、やっている計算ドリルを一時中断して、指で計算以外の
「簡単に速く正確に計算できる方法」
を経験させていく方が先だと思ったんです。
工夫をする計算ができていないから指で計算するのが一番よいと思っている
うちの下の子は、すごくマイペース。
日頃は、できるだけそのマイペースさを活かすよう心がけて接しています。
ルールや決まりがあることに関して、すんなりと受け入れようとしないことがあるんです。
そのたびに
だって、こうやってもできるよ
と自分なりのやり方を通そうとするところがあるんですね。
学校では、先生がときには上手に妥協させながら指導して下さっているようです。
家ではいつもはなるべく否定しないように、そのままでも構わないことに関しては
そうだよね、そのやり方もいいかもね
と言うようにしていました。
計算に関しては、うちの子の場合には
たとえば
=12+5
=17
といった感じで、5+7を先に計算してから最後に残りの5をたすというような計算の仕方をするんですね。
=13+12
=25
という場合でも
順番に計算しているわけではなく8+5を先にたして13+12というようなやり方をしていました。
答えは合っているので間違えではないのですが「工夫をして答えましょう」という問題の場合には、〇ではない場合もあります。
下の子なりのルールがあるのでしょうが、計算ミスもありますし、指を使って計算していることも、このやり方ですと今は良くてもこの先にもっと難しくなったときに対応できなくなる気がしています。
問題の意図がわかっていないので計算のパターンをつかめていない
計算のパターンというのは問題集、テスト、試験に関してのことです。
子どもは
この前、習った方法で計算すればいいんでしょ
と思って、ただ同じように計算をしているんですよね。
今までのやり方がすべてだと思ってしまっているところがあるみたいなんです。
問題集、テスト、試験では授業とまったく同じ問題が必ず出るわけではありませんよね。
これから先、計算力を活かすときには
という問題に対する読解力のようなことがより必要になってきます。
この思考を持つことができないと、必要のない考えを巡らせる時間がかかってしまいますし、間違った答え方になってしまうこともありますよね。
問題集、テスト、試験のときの計算問題は、必ず模範の答えが存在します。
そしてその問いに対してこういう考え方が理解できているのかどうかをテストしているんですよね。
計算のパターンをつかむというのは、その問題はどういったことを答えて欲しいといっているのかをつかむことでもあるんですね。
そのためには
- 問題文をしっかりとよく読む
- 今、何を学んでいて、どのことに対するテストなのかに注目する
ことが大事なんですよね。
問題にとくに指定している条件がないときには
算数や数学に求められることは
- 簡単に
- 速く
- 正確に
が目的です。
まだ小学生の中学年ですが、これから先も結局は同じ発想で問題を解いていくことになりますものね。
今のうちから子どもに根本的な問題の解き方の意識を持って算数を学ばせた方がミスも少なく速く正確に計算できますよね。
やっぱり、読解力は大事。
指を使って計算するとよくないこと
「指を使って計算するのはよくないことなのか?」
低学年までは、算数で習う数字の桁も少なく問題と感じませんでした。
しかし、中学年以降は算数の単元ごとのルールも増えますし、使用する数も大きくなります。
できるだけ、余計な動作がない方が時間もかかりませんし、ミスも少なくて済みますよね。
計算ミスが多い
指を使って計算すると一桁の数ならば、まだ何とか間違いは少ないものの、それ以上になるとミスが発生しやすくなります。
片手は鉛筆を持っているわけですから、もう片方の手で指折り計算するとなると、同じ時間に両手に違った指示を脳から出さなくてはなりませんものね。
計算したあとには、紙の正しい位置に意識を戻し、答えを書き込む作業も残っていますからね。
こうやってひも解いてみると、指を使った計算の作業量が増えることがわかると思います。
工程や作業量が多いと、その分、ミスが発生する確率も多くなります。
そうならないできるだけ最短で間違えにくい方法を見つけていくことが今後もっと大事になるんですよね。
時間がかかる
子どもは、手で計算することで自分では速く計算できると思っています。
今はまだ、たし算、ひき算、かけ算、わり算の計算で、単純なものなので、それほど気にならないだけなんですよね。
それから、他の子と比べることが今はまだあまりないため、何を基準に速いと言っているのかもよくわかりません。
これから小数や分数のかけ算、わり算やその他の計算のルールが増えてきて自分流に複雑に考えてしまっていれば、決まった時間内では時間がが足りなくなってしまいます。
結局、かけ算の九九だっていちいちすべてをたすより、効率よく覚えてしまった方が計算も速くラクだから、暗記するしそういうやり方を教えているんですものね。
4年生では桁の大きなわり算も学びますし、今のうちにもっと効率的な計算方法を覚える必要がありますよね。
計算の目的は「簡単に」「速く」「正確に」がポイントにして改善策を見つけよう!
算数は、物事を簡単に速く正確にわかりやすく捉え、考えを整理し表現するためのものでもあるんですよね。
計算は、ただ、答えを導き出すだけでなく、その途中の考え方にも意味があるんですね。
私は、最近になって子どもと勉強について調べるようになってからわかったことがたくさんあります。
子どもの頃には、まったく知らなかったことばかりです。
しかし、改めて思うのは
「意識をしていなかっただけで、習い事などで無意識に近い考え方を当たり前にしてきたものもあったんだな」
ということ。
その部分は、そのように仕向けてくれた親に感謝です。
そして、今は自分がその役割をする番ですね。
10になる数を意識する
すごく基本的なことなんですけれど
ことをとくに家庭で教えていなかったことに気づきました。
どんな計算をするときにも、10にするためにはという数字を意識することが大事なんですよね。
10になる数を意識してやってみて
と教えても素直に聞き入れないんですよね。
私はこっちのほうがやりやすいもん
とか言って。
本人が「そうだ!このほうがやりやすい」と納得してからでないと、何を教えてもムダなんですよね。
また、もとに戻ってしまう。
何かよい考えはないものかな
しばらく考えて
そうだ!「そろばん」がいい
そろばん
10を意識する計算方法といえば、子どもの頃に習っていた「そろばん」を思い出しました。
そろばんは、1の位の4つの玉と5の位の1つの玉が基本となったつくりになっています。
次の桁にくり上がるときには、10になるのに必要な数だけ1の位の玉を引いてから、左隣りの桁の10の位の玉を一つ上げる。
たし算やひき算の簡単な計算をするときにも、常に5と10を意識して計算するようになるんです。
そろばんは、子どもの頃は言われるがままに級を目指してやるものだと思っていただけですが、今となってみれば10を意識した計算方法が自然と身についていたことになるんですよね。
そういえば、うちの子、小学3年生の3学期ぐらいで学校の算数の授業でそろばんをやったそうです。
今日ね、そろばんをやったんだよ。
すごくたのしかったよ。
下の子がこう話していたのを思い出しました。
あっ!そろばんをやらせてみようかな
「今が、その時だ!」と思い
そろばん習いに行ってみる?
と聞いてみたんです。
え~、そろばんは楽しかったからやってみたいけど。
ほかの習い事もあるし、やりたいこともあるし…
わたし忙しいし、もっと時間がなくなっちゃうのはイヤだな。
じゃあさ、家でママが教えてあげようか?
やってみる?
目をキラキラさせて
うん、やりたい!
こんなことになるとは思ってもいなかったんですが、私も急に昔が懐かしくなり、自分を試したい気持ちもちょっぴりありました。
ずっと、そろばんは触っていなかったから、不安ではありますが、何とかなるでしょう。
そろばんをやる目的とは
「そろばん」には
目的があります。
指先を動かしながら脳を使っていくことはただ、考えて覚えるよりも体にも刺激があるせいか身につきやすいんですよね。
ちょっと車の運転なんかと似ている気がします。
とくに意識していなくても、自然に体で覚えていくような感じ。
子どもは手を動かすことが好きですから、そろばんに興味がある子なら考えるだけよりも楽しみながらできるでしょう。
自宅で「そろばん」を始めるために必要なもの
「毎週、通うまでしなくても、そろばんがやってみたい!」
そういう、うちの子のような人もいるかと思います。
今回、下の子が自宅でそろばんを学習するために揃えたものは
そろばん
そろばんは、標準的なものですと23桁のタイプになります。
価格は1000円台~いろいろあります。
価格の違いは
- 素材の違い
- ワンタッチ(ごわさん)機能がついているかどうか
- 収納袋がついているかどうか
などによって変わります。
そろばんの玉の素材は
- プラスチック
- カバ材(木)
- ツゲ材(木)
などが主流です。
価格はプラスチックが一番安く、次にカバ材、ツゲ材という順に高くなっています。
ワンタッチ(ごわさん)機能は、個人的にはあったほうが使いやすい気がします。
木製の玉の方がプラスチック製よりもやや重めで玉をはじく時に安定しやすい感じなんですよね。
しかし、さまざまなレビューを見ていると、商品によって玉の収まりの具合いに若干の違いがあるんですよね。
木製ものでも、動きやすくて使いずらいなどの意見もあるようです。
また、長年そろばんをやってきたベテランの方がお孫さん用にプラスチック製のものを購入し使ってみても違和感なく、十分に使えるというものもあります。
とくに播州産のものがおすすめとの声も。
そういった意見も参考にしながら
子ども用には長く使ってもらうために、肌馴染みの良さそうな播州産カバ材のワンタッチ(ごわさん)機能付きのもの(収納袋付き)にしました。
プラス400円で名入れもしてもらえるんです。
子どもに教えるために私用には、プラスチック製のワンタッチ(ごわさん)機能付きのもの(収納袋付き)を選びました。
そろばん 【ご破算機能付】23桁x4珠 初心者用 【収納袋・クリーニングクロス・説明書・名前ラベル付】(Sayakuku)
自宅でのそろばん学習に使えるおすすめ教材
そろばんは、上下の玉をはじいて計算していきます。
そのルールを知る必要があるんですよね。
そろばん初心者の子ども用の参考書としては
「いちばんわかりやすい そろばん入門」
がおすすめです。
ルールといってもあまり難しいことではないのですが、この本は子どもが自分で読めるようにフリガナが振ってあるので、親がつきっきりでなくても大丈夫そう。
かわいいイラストとそろばんの絵がたくさん使ってあってキャラクターのソロパチ先生が、一つずつやさしく丁寧に教えてくれています。
この1冊で1章~5章まであって、そろばんで
- たし算
- ひき算
- かけ算
- わり算
- 小数のかけ算、わり算
までできるようになっています。
文字も大きめで途中には練習問題もあるので、導入編として持っておくのにベストですね。
この本、子どもだけでなく、大人の初心者の方にとっても満足のいくものになっています。
そろばんの絵の解説が細かくしてあるのですぐに理解できますよ。
小学生にわかりやすい「そろばん」の動かし方がわかる本
そろばん問題集として
「パッチトレーニングセット」
子どもの頃、私が通っていた、そろばん教室では、毎回、その子の級のプリントが配られ時間内に解くということをしていた気がします。
パッチトレーニングはその時の教材に似ている感じです。
たまに先生が読み上げ算をしていたときもあったような。
それから、暗算の時間もあったかな?
かなり昔の話なのでほとんど覚えていませんが…
小学校で、簡単に授業で習った後にやるのなら、少しずつレベルアップするそろばんの問題集の7冊セットから始めてみるのがいいですね。
0番は幼児向け、1番は1年生向け、2~6番は低学年向けになっています。
幼児でも使える初心者用だからつまづく心配もありません。
レベルに合わせてステップアップしていけて、どんどん子どもは進めたくなるみたい。
ばら売りもあるので、チャレンジできそうなものから始めてもよいかも知れませんね。
うちの子もここから始めてみます。
工夫をする計算問題をやる
「3年生 工夫して計算」でインターネットで検索してみましょう。
無料のプリント学習の問題集がいくつかヒットしますよ。
今までは、この発想はなかったので、私も一つ成長した気分です。
うちの子の場合には、途中式もしっかりと書かせたかったので、小学校で使用していたノートのあまっているページを使って、問題をお手本に私が出題しています。
先ほどの例題でしたら
=10+7
=17
のような、先に10になる数字を見つけてたし算をしてしまう。
ということですよね。
途中式を必ず書く
工夫して解く計算問題の場合には計算する順序が大事なわけです。
ですから、途中式も必ず書くようにしていきます。
「答えが合っていればよい」
というのではなく、どのように解いていくのかを効率よくするための勉強方法ということですね。
算数は、ますます複雑に難しくなっていきます。
このようなときだけでなく、いつでも途中式は必ず紙に書くことを徹底しましょう。
まとめ
指で計算するのは、初めは仕方がないと思っていたんですよね。
しかし、いつまで仕方ないで済むのかと言えば、小学3年生までが限界だと感じています。
ちょっと前までは、私もあまり気にしていなかったのですが、今はそういうわけにはいきません。
なぜなら授業の内容も難しくなり宿題や課題の問題の数も多くなってきたからです。
そうなると指で計算している子は、たくさんの問題を解くのにはとても疲れてしまうようなんですよね。
ここから先はとくに「簡単に」「速く」「正確に」を目的に掲げて算数に取り組むのがよいと思っています。
今の単元を理解することと同時に
- 問題の意図を読み取ること
- 「簡単に」「速く」「正確に」を実践できる効率よい計算方法を見つけていく
この2つにも力を入れていきましょう。
そのために今の時期にできることは
- そろばん
- 工夫をする計算問題
- 途中式をしっかりとすべて書く
この3つがおすすめです。
つめ込みすぎはよくないので何かを中断して今優先するべきことを見極めることが必要になりますよね。
その都度、子どもが楽しんでやれそうなことを提案していけるといいですね。
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